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映画検定 [映画]

どうも、日常生活というのは数々の矛盾が絡み合って複雑に構成されているようなのだけれども、
人間というのはその矛盾にぶち当たり苦悩してしまうようである。
今朝も、その矛盾に耐え切れなくなったのか、壁にパンチを喰らわせている人を見たのだけれども、
そんなことをしても痛いだけである。この人は大丈夫であったろうか。
人間に危害を加えないだけましではあるが、このような行為はみっともないことこの上ない。
そのようなことにならぬよう、気をつけたいものである。

さて、そのように嘯いている私も今日は日常の矛盾にぶつかり気分が晴れなかったので、
HMV に行きて、フェデリコ・フェリーニ監督の「魂のジュリエッタ」、
マルセル・カルネ監督の「天井桟敷の人々」のDVD を購入。
それでも、まだ気分が晴れなかった私は本屋に向ったのである。
何か面白い本はないか知らん。と呆けていたら、「映画検定 公式テキストブック」というのがあった。

「映画検定」とは何ぞや。
先日、「世界遺産学検定」についてご紹介したけれども、「映画検定」とは知らなんだ。
調査してみると、「映画検定」は6月25日(日)に全国5都市で実施されるのだった。
試験の結果、4級~2級の級が与えられるのだそう。1級の試験は今回は無いそう。
検定料は4、3級は4000円、2級は4500円となっており、これらの級は併願も可能ということだ。
マークシート方式で、試験当日は受験票、HBまたはBの黒鉛筆、シャープペンシルが必要となる。
嗚呼、大学受験の頃を思い出すことであるなあ。

気分の晴れない私であったのだけれども、これは面白そうだわ。と浮かれてしまい、
この公式テキストブックを持ってレジへ向っていたのだった。
なんでも、映画ファンにとってこの検定はゲームに近い感覚なのであり、
試験のために勉強せなあかんといった気負いもあまり持たずに済むような気がして、
クイズ大会に参加するような感じで受験してみたら面白そうじゃないかしらと感じてしまったのだ。

かくして、私はささやかではあるけれども、晴れやかな気分となり帰宅したのである。
壁をぶん殴らなくて済んだのである。
きっと本屋に行けば、壁をぶん殴らなくて済むのである。これは素晴らしいことなのである。

映画検定・公式テキストブック

映画検定・公式テキストブック

  • 作者: キネマ旬報映画総合研究所
  • 出版社/メーカー: キネマ旬報社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本


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カトリーヌ・ドヌーヴの映画チラシ [映画]

「ロバと王女」(1970)という映画があって、これはジャック・ドゥミ監督のファンタジー映画である。
この作品は近頃デジタル・リマスターされたものが全国を巡回して公開されている。
私はフランス映画祭に行った影響からか、フランス映画が観たくなってしまっていたのだけれど、
かといって、自室のテレヴィジョンでフランス映画を鑑賞するのではなくて、
スクリーンに映し出される像を観なければ駄目ではないかと思い、「ロバと王女」を観に劇場へ。
ジャック・ドゥミ監督の映画は「シェルブールの雨傘」(1964)しか観たことがない私なのであったが、
「ロバと王女」も「シェルブールの雨傘」と同じカトリーヌ・ドヌーヴ主演のミュージカルであった。

どのようなお話であるかというと、
青い人や動物ばかりがいる国の国王(ジャン・マレー)の后(カトリーヌ・ドヌーヴ)が病没してしまう。
今わの際、「私が死んだら再婚なすってください」と国王に哀願した后。
当初、国王は「そんなことはできない」と述べてはいたが、より美しい女性と再婚すると誓うのだ。
后より美しい女性を見つけることは大変むつかしいことであったけれども、
やがて、国王は自分の一人娘である王女(ドヌーヴ 2役)が絶世の美人であると気付くのだった。
そして、国王は王女に結婚してくれと言い寄るのだ。これは、たいへん危険な事態である。
王女は妖精(デルフィーヌ・セイリグ)と相談した結果、ロバの扮装をして逃亡する。
王女はその逃亡先で臭いだの汚いだの疎んじられるが、ロバだと思われているので仕方が無い。
けれども、そこを訪れた赤い人や動物ばかりがいる国の王子(ジャック・ペラン)が訪れ、
このロバの実は美しい姿に一目惚れしてしまい、さてどうなるというお話。

国王が王女に求婚するとは、かなり危うい内容であるし、
ドヌーヴがロバの被り物をしていたり、おとぎ話の世界なのにヘリコプターが突如登場したり、
おバカな映画だなあと苦笑してしまうところもいくつかあるけれども、
このようなことが赦されてしまうのは、カトリーヌ・ドヌーヴが美しすぎるからなのである。
ドヌーヴが美しすぎるから国王は求婚してしまったのかもしれないし、
ドヌーヴが美しすぎるから監督はロバの被り物をかぶせてみたかったのかもしれないし、
ドヌーヴが美しすぎるから観客は突然ヘリコプターが出てきても赦してしまうのである。

「ロバと王女」の映画チラシはもっていないのだけれども、
他作品の映画チラシを見てみると、ドヌーヴの顔面アップのものが多く、
ドヌーヴの美貌を前面に押し出しているようだった。
というわけで、ドヌーヴの映画チラシの一部をご覧ください。


「恋のマノン」映画チラシ(1971年日本公開)。


「昼顔」映画チラシ(1973年リヴァイヴァル上映時のもの)。


「赤いブーツの女」映画チラシ(1975年日本公開)。


「恋のモンマルトル」映画チラシ(1975年日本公開)。


「終電車」映画チラシ(1982年日本公開)。ドヌーヴのサイン入りです。


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フランソワ・トリュフォー作品の映画チラシ [映画]

先日、書店へ赴いたところ、フランソワ・トリュフォー評伝の新刊を目にしたのである。
うわあ。欲しいなあ。購入してしまおうか知らん。と思わず手に取ったのだけれど、
これは5000円する分厚い書籍なのであった。
別に分厚くても良いのだけれど、諸般の事情でなるべくなら倹約したい身であるこの私。
残念ながらこの本の購入には至らなかったのである。

フランソワ・トリュフォー監督は大好きな監督である。
この人の映画や生き方そのものから、映画への愛が切実に伝わってくるからである。
残念ながらトリュフォー監督の新作はもう観ることはかなわないのだけれども、
トリュフォー監督が残した映画の内、私にとって未見の作品が2作品あるのだった。
それは「黒衣の花嫁」(1968)と「緑色の部屋」(1978)の2作である。

他のトリュフォー作品のDVDは全て所有しているけれど、この2作はDVDが出ていないと思う。
レンタルヴィデオ店へ行き、かつてヴィデオとしてリリースされたものを借りれば済むのだけれども、
借りるということは返さなくてはならない。借りたものを返さないのは人として問題なのである。
しかし、ヴィデオを返却した後は随意に作品鑑賞することはできない。
そんなことは当たり前のことであるが、これは悔しいことなのである。

ということで、この2作品がDVDとしてリリースされれば、私は間違いなく購入するのであるが、
この2作品を鑑賞してしまうと、私は本当にトリュフォー監督の作品を全部観たことになってしまい、
それはそれで、哀しいことであるなあと思ったのだった。
さて、今日はトリュフォー作品の映画チラシを何枚か引っ張り出しましたので、ご覧ください。


「大人は判ってくれない」(1959) 1989年リヴァイヴァル上映時の映画チラシ。 
 

「ピアニストを撃て」(1960) 1963年日本初公開時の映画チラシ。 
 

「突然炎のごとく」(1961) 1985年リヴァイヴァル上映時の映画チラシ。 
 

「黒衣の花嫁」(1968) 1968年日本初公開時の映画チラシ。 
 

「暗くなるまでこの恋を」(1969) 1970年日本初公開時の映画チラシ。
 
 

フランソワ・トリュフォー

フランソワ・トリュフォー

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2006/03/16
  • メディア: 単行本


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