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2006スペイン・フランス旅行 ブログトップ
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ランブラス通りを散策 [2006スペイン・フランス旅行]

カタルーニャ広場からランブラス通りにかけては凄まじい人混みで、
このようなところで気をつけなければならないことは、スリの被害である。
旅行先においてはパスポートは常に携帯していることが好ましいが、
スペインにおいては日本人は旅券を携帯しなくてもよいらしく、いざとなればコピーで代用可能。
というのも、日本人はなめられているからで、日本人を狙った盗難が相次いでいるからなのだと。
地下鉄のエスカレーターなどで被害にあう日本人が多発しているという。
また、強引なものでは首絞め強盗なるものもあるらしく、実は私は旅行前、密かに戦慄したのだ。
なんでも、日本人のパスポートは高額で売買されているらしい。


ランブラス通りの中間地点あたりにあるジョアン・ミロ(1893-1983)のモザイク

ランブラス通りのような人混みでは首絞め強盗のような大胆な犯罪は少ないだろうけれども、
スリに要注意ということに変わりない。さらに、もう夜となり、これから天空は暗くなるばかり。
ここでは暗くなるとアブナイ商売をする連中が、まさに暗躍するとも聞いていたのである。
けれども、実際、この通りを訪たところ、ポリスマンの姿があちらこちらに見られ、
かなり気合を入れて取り締まりをしていることが窺えたのだった。
また、街のいたるところには防犯カメラ。そのおかげか、私は特に危ない目に遭うことはなかった。
ランブラス通りはカタルーニャ広場から港の方に近づくにつれ、治安が悪くなるらしいが、
私はランブラス通りの大道芸人、小鳥の商店などを見ながら散策、港の方まで歩いていった。
港に近づくにつれ、似顔絵描きが大勢姿を現した。
それぞれの画風で映画スターなどの似顔絵をサンプルとして掲げ、客を誘っていた。
そして、ランブラス通りの先にはコロンブスがいた。


ランブラス通りにて、大道芸人に見入る人々。向こうに見える塔の上にいるのがコロンブス。

私はこのコロンブスを背景にして写真を撮ってもらい、ランブラス通りを引き返し始めた。
そして、カタルーニャ広場に隣接した巨大デパート「エル・コルテ・イングレス」でお買い物。
その後、軽く晩飯を食べるなどしていたら既に夜の11時近くとなった。
いかん。明日からはいよいよ本格的なハードな取材が始まるのである。
私は宿へ戻り、明日の取材予定を再度確認し就寝したのだった。
嗚呼!明日からが大変なのだ。体力勝負…。どんな事件が私を待ち構えているのか…。
大いなる期待と不安と少しばかりの陰鬱さが入り混じったバルセロナの夜。


「エル・コルテ・イングレス」で購入したペプシ・コーラ、ドラえもん缶。


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鉄道パスのヴァリデード [2006スペイン・フランス旅行]

せっかく旅に出たのだから、朝は早起きして街に繰り出して、
五感を鋭敏に研ぎ澄ませ、なるたけいろいろなものを感受したいものである。
そんなわけで、2日目の朝を迎えたけれども、私は8時くらいにはカタルーニャ広場に来ていたのだ。
すると、昨日の喧騒が嘘のように広場は静まり返っていた。


このように、商店のシャッターがキャンバスとなる。

昨晩と同じようにランブラス通りをずんずんと進んで行く。
途中から左折し、ゴシック地区に入り込んだ。
さらに、ライエタナ通りに出た私は海に向かって歩き出す。
何がしたいかというと、フランサ駅に行きたかったのである。
そして、フランサ駅で事前に購入していた鉄道パスをヴァリデードしようと考えたのである。
ヴァリデードとは何であるか。簡単に言うと鉄道パスを使用可能にする印を押してもらうこと。
今回は鉄道に乗ってちょいちょい移動する取材予定であったので、鉄道パスを購入していたのだ。
これで、切符を鉄道を利用するたびにいちいち購入する必要が無くなる。
こういう手続きは早めに済ませてしまったほうが安心である。


フランサ駅

フランサ駅の窓口で鉄道パスを差し出し、「ヴァリデード請う」と訴えたが、駅員は冷淡な反応。
「お前はどこまで行くのだ」と問われてしまったのだ。
いや、どこへ行くも何も。これから旅するにあたり、ヴァリデードしようと思ったまでよ。
ま、今日の午後はバルセロナから鉄道で2時間弱のフィゲラスという町を訪れる予定でいたので、
「フィゲラスです」と答えておいた。
すると、係員は「フランサ駅からフィゲラスには行けないよ」と言ってきた。
いや、そんなことは事前の調査で分かっている。
バルセロナ・サンツ駅からでなければフィゲラスには到達できない。そんなことは知っている。
だから、これから旅するにあたり、鉄道パスをヴァリデードしようと思ったまでなんだけどな。

が、この係員の言うことを集中して聴いていると、
鉄道パスは最初の乗車駅でヴァリデードしてもらう必要があるらしかった。
お前は今フランサ駅からどこかへ向かうわけではないだろう。
だから、ヴァリデードのスタンプは押してあげないよん。ということらしかった。
フィゲラスに向うとき、バルセロナ・サンツ駅でスタンプは押してもらえ。ということか。
あ、そうなの。そんなこと知らなんだ。いいじゃないか。堅いこというなよ。
そう感じつつも、私は鉄道パスをヴァリデードしてもらうことを諦め、ピカソ美術館へ向かったのだ。
鉄道パスのヴァリデードを巡っては、この後も苦労することとなる。


駅員からもらった時刻表…。だから知ってますって…。


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ピカソ美術館 [2006スペイン・フランス旅行]

フランサ駅での鉄道パスのヴァリデードを諦めた私は、地下鉄に乗り、
ゴシック地区に所在するピカソ美術館へ向った。
バルセロナには6つの地下鉄路線があるが複雑ではない。
初めて訪れたものにも非常にわかりやすく、簡単に利用することが出来る。
1日に5回以上地下鉄を利用するのであれば、T-Dia という一日券を購入したほうがお得だろう。
このT-Dia を自動券売機で購入。


バルセロナ地下鉄一日券

Jaume I という駅で下車し、地上に出た。時計を確認すると午前10時10分前。
ピカソ美術館の開館時間が午前10時から。丁度よい時間ではないか。
ピカソ美術館で12時くらいまで過ごし、その後はバルセロナ・サンツ駅に向かいフィゲラスに出発。
今日はそんな予定でいた。2時間もあれば、ピカソ美術館は堪能できるだろうと考えたのである。
が、標識に従い、ピカソ美術館前に到着した私は目を疑った。
既にして、長い行列が出来ていたのである。
は。私は口をあんぐり開け、呆然となったが、その間にも列は伸びていく。すかさず列に並んだ私。
 

ピカソ美術館

結局、私が館内に入場できたのは開館から30分ほど経った頃だった。
嗚呼、ピカソ美術館で2時間を過ごすことは叶わなかった。
更に、バルセロナ・サンツ駅では懸案である鉄道パスのヴァリデードという手続きが待っている。
その時間も考慮すると、ピカソ美術館は1時間ちょいしかいられないのではなかろうか。
早くも取材計画の破綻である。無念ではあるが、ここは急ぎ気味に鑑賞せねばならない。

バルセロナのピカソ美術館の特徴は、ピカソの少年時代の作品が多数所蔵されていることで、
事実、私はその少年時代の作品群をお目当てとしていた。
以前、テレヴィジョンでピカソ少年の作品が紹介されていて、無茶苦茶上手い絵であるのに驚愕。
なんせ、ピカソといえばわけのわからない絵画を描く人である印象が強かった。
「20世紀最大の画家」とは称されるけれども、何処がどう凄いのかよくわからないし、
今でもよくわからない。まったくもって理解できない部分が多いのだけれども、
ピカソ少年の超絶的な作品群は、あのわけのわからなさはこの上手さがあってこそなのだなと、
そう感ぜられ、是非ともこれは一度自分の目で確かめなければならないと考えていたのである。


ピカソ美術館ティケット

入場し、展示室のほうへ階段を登っていくと、ピカソ少年のデッサンの数々がお出迎え。
そして、15歳の時に描かれたという油彩の大作の洪水に飲み込まれ、気絶寸前に。
ピカソ少年は伝統的な絵画技法をすべてマスターしてしまっているようだった。
じゃあ、伝統的な絵画技法とはなんであるか400字詰め原稿用紙5枚以内で論述せよ。
などと言われても、敵わない。
しかし、これは物凄い。月並みな言い方であるが「天才」、「神童」ではないか。
モーツァルト、ダ・ヴィンチ級ではないか。
翻ってこの私。15歳当時、何をしていたのか。どんな絵を描いていたのか。

実は私、絵は得意であった。
少年時代、出品する作品が毎年絵画コンクールに入選。将来を嘱望されていたのである。
中学時代に描いた風景画は私が卒業した後、数年間美術室に飾られていたのである。
しかし、私のそんな才能もいつの間にか朽ち果ててしまった。
美術室に飾られた絵に関しても、先生がただ取り外し忘れていただけという説が有力である。

さて、パリに出てからのピカソは、いよいよわけがわからなくなり始める。
私は少年時代の作品群から順を追って、ピカソ作品を鑑賞することで、
もしや、ピカソに対する苦手意識に光明が射すのではないかとも考えていたのだが、
上手くはいかなかった。ま、1時間ちょいしかいなかったわけであるから、無理な話である。
「青の時代」あたりまでは、ついていくことが出来た気がしたのだが…。

うーん。私がピカソ美術館で印象に残ったのは、やはり少年時代の作品なのである。
何故かというと、それはこんなに上手な絵を15歳が描いたという事実が凄いからに他ならない。
この絵をおっさんが描いたといっても、「へぇー」で終わってしまうだろう。
また、わけのわからぬ絵のピカソが完璧な写実的絵画からスタートしているという事実。
やはり、伝統的な絵画技法をマスターしてしまったピカソは、
その世界を崩しまくることで新たな世界を切り開いたということなのか。

鑑賞後、ミュージアム・ショップにてポスト・カード、マグネット、ピカソトランプ等を購入した。
時計を見れば正午近く。いかん。フィゲラス行きの列車の時刻が迫っている。
私はバルセロナ・サンツ駅に急いだ。
すべては、フィゲラスにてサルバドール・ダリと会見するためである。


ピカソ・トランプ
 
 

バンド・オン・ザ・ラン

バンド・オン・ザ・ラン

  • アーティスト: ポール・マッカートニー&ウイングス
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2005/07/06
  • メディア: CD


本日のBGM。8曲目が「ピカソの遺言」。


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