パンテオン② [お墓]
2010年5月3日(月)、現地時間 午後1時33分、パリ パンテオン
2002年にパンテオンに改葬されたアレクサンドル・デュマ・ペールが眠る一室にやってきた。
エミール・ゾラ、ヴィクトル・ユーゴーという2人の作家も同じ空間で眠っている。
ゾラが右、ユーゴーが左、デュマが奥。ここは2003年も訪れた。
考えてみれば、あの時はデュマが改葬されてから半年しか経っていなかったわけだ。
この空間にもよく見ると空きがある。将来、やはり誰か作家が入るのだろうか。
バルザックは?借金多いから駄目ですか。バルザックは今、ペール・ラシェーズ墓地で眠っている。
(右)エミール・ゾラ (1840~1902) の棺
(左)ヴィクトル・ユーゴー (1802~1885) の棺
(奥)アレクサンドル・デュマ・ペール (1802~1870) の棺
パンテオンはこのようにフランス史上の偉人が数多く眠っているのだが、私が知らない人も多い。
そんな中でも、聞いたことがある人はいないだろうか?と私はさらに薄暗い空間を歩いたが、
アンドレ・マルローが眠る部屋を見つけた。マルローも1996年にここへ改葬されたそうだ。
どういう意味なのかはわからないが、マルローの棺の前には黒い猫の像が置いてある。
同じ部屋にはジャン・モネ、ルネ・カサン、ジャン・ムーランという人たちの棺。
部屋の前には各人の業績が記された案内板があるが、これを読解する能力は私には無い…。
(左奥)アンドレ・マルロー (1901~1976) の棺
(右奥)「欧州統合の父」ジャン・モネ (1888~1979) の棺
(左手前)レジスタンス運動の指導者ジャン・ムーラン (1899~1943) の棺
(右手前)ノーベル平和賞受賞者ルネ・カサン (1887~1976) の棺
次にある男性の胸像を見つけた。そして、この人の業績を紹介する板には点字が施されている。
これは点字の発案者、ルイ・ブライユの胸像なのだった。この人のことなら聞いたことがある。
点字とは、もちろん駅の切符売り場やビェールなど缶のプルタブの横についているあれ。
ブライユは子供の頃、事故で失明し、盲学校に学んだが、16歳のときに6点式点字を考案した。
ブライユ以前にも点字はあったようだが、12点式で軍隊の暗号用などに用いられていたとのこと。
これを目が不自由な人のため、わかりやすく6点式に改良にしたのがブライユ。偉大な発明である。
ルイ・ブライユの胸像
(上段)ルイ・ブライユ (1809~1852) の棺
(下段)ノーベル物理学賞受賞者ジャン・ペラン (1870~1942) の棺
さて、これでひと通りパンテオン内の取材は終了したのである。螺旋階段を上がり上階へ。
時刻は13時50分頃。私はこれからどこに行こう?実は私には既に行きたいところがあった。
それはクリニャンクールの蚤の市。ここは土、日、月曜の開催であるが、今日は月曜で開いている。
以前もクリニャンクールの蚤の市は行ったことがあって、その時は古写真を購入したのだった。
名刺くらいの大きさの肖像写真のカード。誰だか知らないがむかしの人が写っている。
各人、おしゃれして写真屋さんに出向いて撮影したのだろう。これを見ているとけっこう面白い。
パンテオンを出たところ。遠くにエッフェル塔が見える
今回も蚤の市で何か面白いものは見つけられるだろうか?と期待するりんこうではあったが、
この時、手持ちのユーロが少なくなってきていた。両替をしようとパリの街をブラブラと…。
なるたけレートのよいところで両替しようと考え、パリをブラブラとしているのだが、
そんなことをしていると時間がどんどん経過してしまうのであった…。
そして数十分後、なぜか私はメトロに乗り、オペラ・ガルニエ界隈のパッサージュにいた…。
そのあたりでレートのよい両替商を見つけ、いくらかのユーロを手にした私はパリを北上。
Passage des Princes おもちゃ屋さんが多い
クリニャンクールはパリのいちばん北の端なので、移動するのにまたちょいと時間がかかる。
結局、クリニャンクールにやってきたのは15時30分頃なのであった。何という時間のロスであろう…。
クリニャンクールの蚤の市、前回は、パリ在住の人間に案内してもらったからよかったが、
ひとりで歩いては迷ってしまいそうなところ。という印象をその時持った。
その迷ってしまいそうなところへ私は今からひとりで向かおうとしているのである。
メトロ4号線の終点、Porte de Clignancourt から歩きだす。さあ、迷わずに取材ができるのか?
前回蚤の市で買った古い肖像写真
2002年にパンテオンに改葬されたアレクサンドル・デュマ・ペールが眠る一室にやってきた。
エミール・ゾラ、ヴィクトル・ユーゴーという2人の作家も同じ空間で眠っている。
ゾラが右、ユーゴーが左、デュマが奥。ここは2003年も訪れた。
考えてみれば、あの時はデュマが改葬されてから半年しか経っていなかったわけだ。
この空間にもよく見ると空きがある。将来、やはり誰か作家が入るのだろうか。
バルザックは?借金多いから駄目ですか。バルザックは今、ペール・ラシェーズ墓地で眠っている。
(右)エミール・ゾラ (1840~1902) の棺
(左)ヴィクトル・ユーゴー (1802~1885) の棺
(奥)アレクサンドル・デュマ・ペール (1802~1870) の棺
パンテオンはこのようにフランス史上の偉人が数多く眠っているのだが、私が知らない人も多い。
そんな中でも、聞いたことがある人はいないだろうか?と私はさらに薄暗い空間を歩いたが、
アンドレ・マルローが眠る部屋を見つけた。マルローも1996年にここへ改葬されたそうだ。
どういう意味なのかはわからないが、マルローの棺の前には黒い猫の像が置いてある。
同じ部屋にはジャン・モネ、ルネ・カサン、ジャン・ムーランという人たちの棺。
部屋の前には各人の業績が記された案内板があるが、これを読解する能力は私には無い…。
(左奥)アンドレ・マルロー (1901~1976) の棺
(右奥)「欧州統合の父」ジャン・モネ (1888~1979) の棺
(左手前)レジスタンス運動の指導者ジャン・ムーラン (1899~1943) の棺
(右手前)ノーベル平和賞受賞者ルネ・カサン (1887~1976) の棺
次にある男性の胸像を見つけた。そして、この人の業績を紹介する板には点字が施されている。
これは点字の発案者、ルイ・ブライユの胸像なのだった。この人のことなら聞いたことがある。
点字とは、もちろん駅の切符売り場やビェールなど缶のプルタブの横についているあれ。
ブライユは子供の頃、事故で失明し、盲学校に学んだが、16歳のときに6点式点字を考案した。
ブライユ以前にも点字はあったようだが、12点式で軍隊の暗号用などに用いられていたとのこと。
これを目が不自由な人のため、わかりやすく6点式に改良にしたのがブライユ。偉大な発明である。
ルイ・ブライユの胸像
(上段)ルイ・ブライユ (1809~1852) の棺
(下段)ノーベル物理学賞受賞者ジャン・ペラン (1870~1942) の棺
さて、これでひと通りパンテオン内の取材は終了したのである。螺旋階段を上がり上階へ。
時刻は13時50分頃。私はこれからどこに行こう?実は私には既に行きたいところがあった。
それはクリニャンクールの蚤の市。ここは土、日、月曜の開催であるが、今日は月曜で開いている。
以前もクリニャンクールの蚤の市は行ったことがあって、その時は古写真を購入したのだった。
名刺くらいの大きさの肖像写真のカード。誰だか知らないがむかしの人が写っている。
各人、おしゃれして写真屋さんに出向いて撮影したのだろう。これを見ているとけっこう面白い。
パンテオンを出たところ。遠くにエッフェル塔が見える
今回も蚤の市で何か面白いものは見つけられるだろうか?と期待するりんこうではあったが、
この時、手持ちのユーロが少なくなってきていた。両替をしようとパリの街をブラブラと…。
なるたけレートのよいところで両替しようと考え、パリをブラブラとしているのだが、
そんなことをしていると時間がどんどん経過してしまうのであった…。
そして数十分後、なぜか私はメトロに乗り、オペラ・ガルニエ界隈のパッサージュにいた…。
そのあたりでレートのよい両替商を見つけ、いくらかのユーロを手にした私はパリを北上。
クリニャンクールはパリのいちばん北の端なので、移動するのにまたちょいと時間がかかる。
結局、クリニャンクールにやってきたのは15時30分頃なのであった。何という時間のロスであろう…。
クリニャンクールの蚤の市、前回は、パリ在住の人間に案内してもらったからよかったが、
ひとりで歩いては迷ってしまいそうなところ。という印象をその時持った。
その迷ってしまいそうなところへ私は今からひとりで向かおうとしているのである。
メトロ4号線の終点、Porte de Clignancourt から歩きだす。さあ、迷わずに取材ができるのか?
2010-11-13 23:10
nice!(83)
コメント(10)
点字のお話、参考になりました。
パッサージェの中、素敵な雰囲気ですね。
Passage…ドイツ語でもそのまま使います。
意味もそのままです。
by orange (2010-11-14 01:53)
何人かは、名前を知っている方が・・・
やはり作家を知っているケースが多いとと言う事かしらね、わたくしは。
by mimimomo (2010-11-14 05:39)
パンテオンは、用があってバスに乗った時、ちらっと横を通っただけ。
中は、こんな感じなんですね~。 ふむふむ、なるほど。
クリニャンクールはフランス人の友達に、危ないからね、とアドバイス受けたので、
怖くてまだ近寄ってないところ。
どんな感じなのか、お話、楽しみにしてますね♪
by Inatimy (2010-11-14 07:27)
点字と暗号、なるほどと思いました。
by Silvermac (2010-11-14 17:25)
orange さん、こんばんは!
オペラ座の近くにはパッサージュがいくつかあるのですが、
ここは初めて歩きました。ここはおもちゃ屋さんばかりです。
ドイツのパッサージュは行ったことがないと思います。
どんな雰囲気なんでしょう?
mimimomo さん、こんばんは!
作家はやっぱりなじみ深いですね。
政府の高官のような人も多数祀られているようですが、
そういった人々はやっぱり聞いたこともないですね。
Inatimy さん、こんばんは!
クリニャンクールが危険というのはわかるような気がします。
ま、ちょっと気をつければ何ともないところです。
駅から蚤の市に辿りつくまでがちょっとあやしい雰囲気なんですよ。
Silvermac さん、こんばんは!
6つの点があればアルファベットは表現できるという発見。
素晴らしいと思いますね。12も点があったらたいへんですもんね。
暗号としては12個点があったほうが、複雑でいいのかもしれませんが。
by りんこう (2010-11-14 21:36)
古い肖像写真、服装や髪型が興味深いですね。
by nyankome (2010-11-15 01:43)
北のクリニャンクールと南のヴァンブとではのみの市の雰囲気も違うようですね。クリニャンクールは広くてちょっと怖い感じもすると聞いたことがあります。でもなんかそう聞いてもなんか行ってみたいような気がします。面白いものがありそうですよね。
by yuzuhane (2010-11-15 11:11)
クリニャンクールはパリに行く度に時間があれば寄るところです。
ロンドンの骨董街とはだいぶ雰囲気は違いますが骨董好きには
魅力的なところです。
by いっぷく (2010-11-16 23:36)
クリニャンクールの蚤の市は面白いですね
切手市なんかもやっていますね
昔JRのカードがあって、富士山の写真の載ったのは売れないか聞いてみましたが、、これは使えないから、駄目って言われました。
by kakasisannpo (2010-11-18 14:14)
nyankome さん、こんばんは!
そうですね。服装や髪形。興味深いです。
この写真には撮影したと思われる写真屋さんの名前や住所が載ってます。
その住所をgoogleのストリートビューで見たりして、
ああこの人はここにきて写真を撮ったのだなあ…って。思ったりしました。
yuzuhane さん、こんばんは!
ヴァンブは行ったことがありませんね。
でも大きな蚤の市以外でも公園で蚤の市をやっているのを見たことがあります。
ヨーグルトの瓶だとか壊れたタイプライターとか売ってましたよ。
いっぷくさん、こんばんは!
ロンドンの骨董街も魅力的に思えます。ちゃんと見たことはないのですが。
ちゃんと見てもそういうものがわかる目利きではないのですが、
でも何となく見て歩くだけでも面白いものです。
kakasisannpo さん、こんばんは!
逆に売ってみたのですね。それは面白そうですね。
僕も古切手はけっこう持っているのですが、いくらで買ってくれるのでしょう?
さて、ちょっと体調が悪く更新が滞っております…。
でも回復してきましたので、次の週末には記事を更新できるかなと。
そして、今回の取材の連載もあと5回ほどで終了かと。
ということで年内には終わることができそうかと。
長々と続いてますが、今後もご覧いただけますと嬉しいです。
by りんこう (2010-11-23 17:25)