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カレル・チャペックに会いに行った。 [お墓]

ここのところ映画に関する記事が続いた。
今回はカレル・チャペックに会いに行った話を載せることにしたい。
カレル・チャペックという人はチェコの作家で、「ロボット」という言葉を創作した人である。
「ロボット」という言葉はチェコ語が元になっているのである。
チャペックは「R.U.R.」という戯曲で史上初めて「ロボット」という言葉を用いたのだが、
この作品、私は今に至るまで未読である。
ただ、「ロボット」というあまりにも馴染み深い言葉がチェコ語だったということはインパクトがあり、
チャペックという人物の名は私の記憶に深く刻まれることになったのである。

チャペックという人は、ノーベル文学賞の呼び声も高い人であったようだけれども、
1938年、48歳の若さで亡くなってしまった。
プラハを旅した際、私は作曲家スメタナ、ドヴォルジャークの墓参をしたく、
ヴィシェフラド墓地を訪ねたが、チャペックもこのヴィシェフラド墓地に眠ることが旅行前に判明。
私はチャペックの墓参もしようと思い立ったのだが、著作を一冊も読んでいないのでは非道すぎる。
急遽私は「ダーシェンカ 子犬の生活」という新潮文庫から出ている本を購入し、読了したのだった。
「ダーシェンカ」とは子犬のことで、チャペックは愛情たっぷりに「ダーシェンカ」の描写をしている。
チャペック自身による「ダーシェンカ」のユーモラスなイラストが多数掲載され、心洗われる本である。
今、本棚から取り出してパラパラ見ているのだけれども、もう一度読みたくなってしまった。


中央のロケットのようなのがカレル・チャペック(1890-1938)のお墓。
カレル・チャペックの死の翌年、ナチスがチェコに侵攻。
カレルの兄、ヨゼフは画家であり、カレルの本の装丁を手掛けていたが、
ナチスに捕えられ、強制収容所で最期を迎えたのだそうだ。
 

ダーシェンカ―子犬の生活

ダーシェンカ―子犬の生活

  • 作者: カレル チャペック
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫


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TaekoLovesParis

りんこうさん、こんばんは。
英和をひいてみたら、やはり、robot;ロボット[チェコ:仕事、「アルバイト」と同源]
と書いてありました。英語に定着してroboticsロボット工学なんていう派生語も
できていますものね。
今から100年前に、チャペックは人間の代わりに働いてくれるものがいたら、、という発想を戯曲におりこんだのでしょうね。
現在、ロボットはコンピュータを利用することで大いに発展していますね。アイボくんのように。

とてもユニークな形のお墓、ほんと、ロケットみたいですね。
by TaekoLovesParis (2006-03-10 20:24) 

りんこう

チャペックの戯曲は読んだことが無いので、読んでみようかとも思います。
確か岩波文庫から出ているはずです。
どのようなロボットが登場しているのでしょうか。
ヴィシェフラド墓地はチェコの偉人が多数埋葬されています。
ミュシャなんかもここに眠っているのです。
by りんこう (2006-03-12 00:59) 

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