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高雄到着 [2011台湾一周鉄道の旅]

2011年8月18日(木)、現地時間 午後1時16分、台鐡台中駅

自強号がやってきた
台中駅にやってきた自強号

定刻通りにやって来た自強号に乗車。今私が乗っているのは西部幹線という路線。
西部幹線は北部の港町、基隆から南部の高雄までを結ぶ台湾の大動脈である。
途中、海側の路線と山側の路線と分岐している箇所があり、台中は山側の路線。
2線は彰化駅で合流。その後、列車は員林、田中、斗六、嘉義、新営、永康、台南、岡山に停車。
私はといえば、すっかり眠っていた…。鉄道ファンなら車窓からの景色にくぎ付けなんだろう…。
それでも、ぼんやり目を覚ますと岡山駅で「日本みたいだな」と、しょうもない感想を持った…。

台中→高雄の切符
台中→高雄の切符

高雄駅到着
高雄駅到着

午後4時になる数分前に高雄駅に着。台湾第2の都市の駅だけあってやはり大きい。
ホームをとぼとぼ歩いて、階段を上り高架の上へ。改札が北と南にある。どちらへ出たらよいか。
外の景色を見まわして、栄えている南側の改札へ。切符持ち帰り「證明」の印を押し外へ出た。
駅舎の外に出て景色を展望すると、中山路という通りが南にまっすぐ延びている。
その先に東帝士85ビルという高層ビル(378メートル)がそびえているのが見えた。
私が高雄で宿泊するのは金馬大飯店という宿で、こちらの方向で間違いなさそうである。

高雄駅からの眺め
高雄駅からの眺め

高雄駅前
高雄駅前

スーツケースを引きずり、宿を目指す。台湾の歩道は段差がありほんとうに歩きにくい。
荷物を引きずっているからなおさらなのであるが、今回私は小型のスーツケースを持ってきた。
いつも愛用している大きなスーツケースでは列車を乗り継ぐ旅に不便と思われたからである。
実際、小型にして大正解で、列車に乗る際も、前の座席と自分の膝の間の空間に置くことができた。
その小さなスーツケースを引きずり数分。金馬大飯店に到着。この宿に1泊する。
宿代は840元。2300円もしないくらいの宿である。これで十分である。渡航前に予約していた。

金馬大飯店

金馬大飯店

チェックインを済ませ、部屋でしばし休憩。テレビをつけてみた。
ビリヤードの試合が放送されていて、これをボケっと見ていた。
女性選手同士の対決で、試合内容というよりは選手がきれいなので見とれてしまったのであった。
台湾はやはり熱いので、チェックイン前にコンビニで台湾啤酒とつまみを買ってきていた。
テレビを見ながらこれをまた飲み食いする。つまみは甘い味付けのものが多い。
ビーフジャーキーみたいのを買ってきたのだが、甘かった。どうにも私にはいまいちであった。

泊まった部屋
泊まった部屋

やがて、見とれていたビリヤードの試合?選手?の放送も終わってしまった。外に出ようか。
阿呆な私はこの日朝からサンダルで行動していた。足の裏には水膨れができている。
部屋の中で履きなれた靴に履き替え、高雄での行動を開始することにした。
行動といっても、時刻は午後6時になろうとしており、今日はあと夕食を食べるくらいだろう。
しかし、台湾といえば夜市。高雄の夜市では六合国際観光夜市というのが有名であるらしい。
この夜市は宿から十分徒歩で行ける範囲。靴も履き替え準備万端。さっそく高雄の街を歩きだした。

高雄にて
高雄にて

夜市には10分もしないで到着。午後6時頃から夜市は始まるというが、今はその午後6時頃。
さっそくにぎわい始めているが、まだ道路の真ん中を車が通行していたりしてちょっと危ない。
この夜市は数百メートルにわたり続いているそうで、昨晩訪れた台中の夜市よりはかなり大きい。
これをひと通り往復してみた。海鮮類を扱うお店が多いのが特徴。日本語はあまり通じないようだ。
何か食べようかとも思ったが、ここは往復して雰囲気を感じ取っただけで後にしてしまった。
ひとり旅だと、夜市で椅子に腰かけゆっくり食事するのはどうも落ち着かない気がするのである。


六合国際観光夜市①
六合国際観光夜市①

六合国際観光夜市②
六合国際観光夜市②

台湾に来て夜市を楽しめないのはまったく困ったことであるし、食事はしなければならない。
私はガイドブックに載っている適当な食堂に目星をつけ、わざわざ地下鉄で移動することにした。
高雄には地下鉄が2路線走っていて、この2つの路線が交差するのが美麗島駅である。
英語だと"Formosa Boulevard Station"。"Formosa(フォルモサ)"は元はポルトガル語である。
16世紀この近海を航海したポルトガル人が台湾島を見て思わず「フォルモサ」といったのだとか。
「フォルモサ」とは「美しい、麗しい」という意味。そんな美しい島を私は旅しているのだなあ…。

ゲームコーナー
ゲームコーナーもある。馬英九総統がガッツポーズしている立て看板が見える
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高雄での夕食 [2011台湾一周鉄道の旅]

2011年8月18日(木)、現地時間 午後6時33分、高雄市 美麗島駅

美麗島駅
美麗島駅構内

美麗島駅から地下鉄の橘線(Orange Line)に乗車し、2駅。「文化中心」という駅で下車。
「文化中心」だから「文化センター」というわけで、いくつか展覧会が開催されているようだった。
「動態鐡道場景模型展」は何となしにわかるけれど「莫迪里亞尼展」はなんだかわかりますか?
答えは今日の記事のいちばん最後で。これは、ある画家の展覧会なのです。
文化センターはかなり大きな敷地で、センター前は公園のようになっている。
これを横目に見ながら、私は「徐州しゃ(「しゃの漢字が出ない…」)鍋」という食堂へ。

高雄市文化中心
高雄市文化中心

ガイドブックによると「徐州しゃ鍋」は「ひとりで気軽に入れる」というふれこみ。
これはひとり旅の私にとっては好都合で、だから夜市のある空間からわざわざここまでやって来た。
しかし、いざ店頭にやって来ると、はて、どこから入店すればよいのか?と躊躇してしまった。
というのも、店に入る空間は厨房のようになっていて、スタッフが作業しているのである。
おずおずと覗いていると、スタッフが2階へどうぞというジェスチャー。
ああ、そうか2階の空間があったのか。さっそく2階へ上がり、隅っこの席に腰かける。

徐州しゃ鍋
徐州しゃ鍋

おばさんが日本語メニューを持ってきてくれる。おばさんは日本語も解するようである。
いろいろ料理はあったが、私はなんとなくチャーハンを食べたくなった。おいしいに違いない。
これとまたまた台湾啤酒。これは紙コップで飲むらしい…。
あとは、正式名称を忘れてしまったが「~餃子」という品を注文した。
メニューは日本語で説明がなされているが、完成品の写真が載っていないので想像する他ない。
結果、出てきたものは私が想像していたような「~餃子」ではなかったのである。

食べたもの
食べたもの

その品は「お菓子」と言ったほうがよいような一品で、パイが餃子の皮?に巻かれている。
食してみるとこれはまさしくパイである。うなぎパイのような。それが皮に巻かれている。
ちょっと甘いお菓子で、正直私の口にはあまり合わなかったのだが…。
すると、隣のテーブルに座していたおばさん3人組が私が食していた「~餃子」を指して、
「それはいったい何?」と私に尋ねてきた。中国語だからわからないが、多分そう言っていた。
私は困って「ギョーザ…」と言うよりないのであった。ギョーザとは思えないんだけれど…。

謎の「~餃子」
謎の「~餃子」

チャーハンはプリプリのエビが入っていて、これはやはりおいしくないはずはない。
おいしくいただいて、周りを見回すと、もうお客さんでいっぱいになっている。
隣の席のおばさん集団をちらと見ると、問題の「~餃子」をしっかり食べていた。
店員さんに尋ねて注文したのだろうな。よかったよかった。おいしかったかな。
食事を終え、1階でお会計。お会計の店員さん「日本人ですか?」と日本語で話しかけてきた。
台中に比べると日本語の通じる度合いは高いようだ。笑顔であいさつし、店を後にした。

文化中心付近にて
文化中心付近にて

時刻は午後7時40分頃であり、おとなしく宿に戻ってもよかったが、また地下鉄で別の取材地へ。
「三多商圏」という駅で降りた。「商圏」というだけあって、ショッピング・センターが多い地域。
ここからちょっと歩いて高雄で最も高いビル「東帝士85ビル」のところまで行ってみた。
ビルの中にはお土産屋さんらしき店舗が何店かあったが、店員がいない。閑散としている。
この高層ビルには展望台があるらしいのだが、展望台に至るエレベーターの場所も分からない。
どういうわけかまったく賑わっていない。展望台に上がることもせずに私は宿に戻ることにした…。

東帝士85ビル

東帝士85ビル

宿に戻り、テレビをつける。昨日までは気付かなかったが、様々なチャンネルがある。
例えば、台湾原住民専門のテレビ局などがあるようだった。
さて、私は明日、高雄を取材後、台湾東部の台東を目指すことになるのだが、
台東は原住民族の人口比率が約半数と主要都市の中ではとても高いらしい。
その台東ではちょっとトラブルが発生してしまうのであるが、それはまだ先のお話しである。
ところで、「莫迪里亞尼展」。これは「モディリアーニ展」なのでした。確かにそう読めますね。

文化中心にて
文化中心にて
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左営蓮池潭の龍虎塔 [2011台湾一周鉄道の旅]

2011年8月19日(金)、現地時間 午前8時17分、台鐡高雄駅

高雄駅前
取材3日目。高雄駅前

台湾一周鉄道の旅の3日目。この日は台湾中央の山脈を越え東側の台東まで向かう。
その前に、高雄をもう少し取材。左営蓮池潭というところに行ってみることにした。
宿をチェックアウトし、荷物を高雄駅のロッカーに預け、地下鉄紅線(Red Line)で5駅。
生態園區という駅で下車。左営蓮池潭に向かうにはここから紅51路バスに乗車する。
しかし、バスはどうも苦手である。バルト三国を取材した際は難なくバスで移動していたのだが…。
台中でバスに乗車した際、馬鹿運転手に当たってしまったことが未だ後をひいているのだ…。

紅51バスの路線図
紅51バスの路線図

バスの中
バスの中

かといって、タクシーで移動するのも馬鹿らしい。すぐに紅51路のバスが来たのでこれに乗車。
適当な席に座し前方を見ると、ドライバーに何やら尋ねている若者がいた。
その様子をじっと見ていたが、どうやらこの若者も左営蓮池潭に行こうとしているらしかった。
だったら、この若者が下車する所で降りればよいわけで、これでちょっと気が楽になった。
バスの運賃は12元。左営蓮池潭には10分ちょっとで無事に到着。
バスを降りるとすぐに龍虎塔というのが見えてくる。これを見に来たかったのである。

龍虎塔
龍虎塔

入口は龍のほう
入口はこちら

龍虎塔は2つの七重の塔。その出入り口が龍と虎になっている何ともユニークな建物。
来年は辰年であるわけだが、辰は台湾の人にとって十二支のなかで最も良い動物なのだそうだ。
一方、寅は最も良くない動物であるらしい。ゆえにこの塔に入る際にはある決まりがある。
それは龍の口から塔に入り、出てくる際には虎の口から出てくるというものである。
そうすることによって、過去の罪を帳消しにできるのだとか。虎から入場してはダメである。
ならば私はこの決まりに従わないわけにはいかない。10元のお布施を払い入場。

龍の入口

龍の入口

入ったところ
塔に入ったところ

塔からの眺め
塔からの眺め。橋がジグザグしている

龍と虎
うしろのほうから

出るところ
塔を出るところ

虎の出口

虎の出口

高所恐怖症の私は上階に上がるのに比例してへっぴり腰に…。恐る恐る塔からの風景を見る。
すると塔に至る橋がジグザグしているのがよくわかる。これには魔除けの意味がある。
魔物はまっすぐにしか進むことができないということで、橋をジグザグにしているのである。
龍の塔を上まで上り下りてきて、虎の塔に移動。そのまま外に出て振り返ると虎の大きな口。
これで私の罪も清められたはずであるが、この雰囲気はどこかの遊園地に来たような感じがする。
龍虎塔から出てきて、左営蓮池潭付近をしばらく散歩。何枚か付近の写真をご覧いただきましょう。

慈済宮
慈済宮。医神、保生大帝が祀られている

観音像
龍の上に観音様が…

啓明堂
啓明堂。商売の神様、関羽が祀られている

さて、左営蓮池潭からの帰りである。来たとき同様、紅51路バスに乗ればいいのだろうか。
私はしばらくこの紅51路バスというのを待ったのだが、これがなかなか来ないのだった…。
ただ単に帰りのバス乗り場を間違えていた可能性もあるが、私は35というバスに乗ってしまった。
35というバスの路線表を見ると「凹子底」という停留所がある。「凹」が印象的でよく憶えている。
そういえば朝、地下鉄紅線に乗った際、確か「凹子底駅」という所を通過したはずである。
この35バスに乗れば地下鉄の駅にたどり着くであろう。と当てずっぽうで乗車してしまった。

帰りのバス
帰りの35バス

結果、かなり遠回りになったようではあったが、なんとか地下鉄「凹子底駅」で下車できた。
そのまま地下鉄紅線に乗り、高雄駅まで戻って来た。時刻は午前10時30分を過ぎたところ。
ここで、私は次に高雄からちょっと北に戻って台南という街に行ってみることにした。
台南は台湾第4の都市で史跡が数多くあるところとして知られているところである。
自動券売機で午前11時12分発の莒光号の切符を購入。莒光号は自強号より多くの駅に停車する。
日本で言う「準特急」か。この名は蒋介石の訓示「毋忘在莒」、「光復大陸」に由来するという。

高雄の旧駅舎
高雄駅の隣にある旧駅舎。今は展示スペースとなっている

さて、「台湾一周鉄道の旅」。ようやく半分くらいを記事にできたでしょうか。
本当は年内で連載を終了する予定でいたのですが、ドタバタしてまして、続きは来年に持ち越し。
今年の更新は今回で終了であります。飽きずに読んでくださった皆様ありがとうございました。
今年はたいへんな年でした…。個人的にもあまり良い年であったとは思えません…。
えっ?旅行をいっぱいしたじゃないか?そうです。そうです。感謝しなければいけませんよね。
龍の口から入り、虎の口から出てきて罪も清められました。皆さま良いお年をお迎えください!

ポストカード
龍虎塔入場時にもらったポストカード
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