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2009ユーラシア大陸最南端への旅 ブログトップ
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ふりだしに戻る [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月21日(月)、現地時間 午前9時40分、ジョホールバル イミグレーション内

マレーシアに入国した私は両替所を探しながら、表示に従いイミグレーション内を歩き、
やがてジョホールバルの街中に出たが、まだ早い時間であるようで店などは開いていないようだ。
このまま、ジョホールバルの街をさまよい両替所を探すのは、なんだか気が進まない。
私が目指すのはユーラシア大陸最南端の地、タンジュン・ピアイなのだ。
目的遂行のために、まずは郊外へのバスが発着するラーキン・バスターミナルまで向かわねば。
そのラーキン・バスターミナルまで行けば両替所もあるのではなかろうか。私はそう考えた。


大きな地図で見る
ユーラシア大陸最南端、タンジュン・ピアイへのルート
今回はB 地点、ラーキン・バスターミナルに向かうまでの出来事です

イミグレーションに引き返し、ラーキン・バスターミナル行きのバスを探す。
事前の調査では、マレーシア入国後すぐにラーキン・バスターミナル行きのバスがあるはずで、
何もイミグレーションから抜け出して、ジョホールバルの街中まで行かなくてもよかったのだが、
歩いて行ってしまったのは、私がマレーシア・リンギットを持っていなかったからで、
マレーシア・リンギットが無いことでこのように右往左往してしまっているわけだけれども、
ラーキン・バスターミナル行きのバスに乗れば、すべて解決に向かうと私は信じていたのである。

だが、イミグレーション内を歩いて、たどり着いた場所はなんとマレーシア出国審査場…。
あかん。完全に道を外れてしまった。なんでマレーシアに入国したばかりなのに出国審査なのだ。
このジョホールバルのイミグレーションの出入国の審査場は建物の上階にある。
バスが発着するのは下の階だろう。私は近くのエレベーターに適当に乗り込み下の階へ降りた。
今考えると、適当にエレベーターに乗ったこの軽率な行動がまずかったと言わざるを得ないが…。
あの時、近くの係員に素直にバスの発着場を訊くべきだったのだ…。

ジョホールバル
ジョホールバル

さて、エレベーターで降りた下の階には確かにバスが行き来はしていた。
この中からラーキン・バスターミナル行きのバスを探し出さねばならないのだが、
私はシンガポールから黄色い「コーズウェイ・リンク」のバスに乗ってきたもんだから、
この黄色いバスを探して乗り込めばよいのだった。
シンガポールで「コーズウェイ・リンク」のバスに乗車時にもらったレシート、
このレシートさえ提示すれば、ラーキン・バスターミナルへは行けるのだ。

バスが行き来する空間をラーキン・バスターミナル行きの黄色いバスを探してとぼとぼ歩く…。
しばらくすると、黄色い「コーズウェイ・リンク」のバスがあったのでこれに迷わず乗車。
確認の意味で乗車時、運転手に2.40シンガポール・ドルのレシートを示し、
「このバスはラーキン・バスターミナルまで行きますか?」と訊いてみた。
すると運転手、確かに首肯して、乗っていいよ。という手振りで私に席に座るよう指示をした。
今考えると、この運転手の返事は、かなり適当な空返事だったと言わざるを得ないが…。

レシート

「コーズウェイ・リンク」の乗車レシート


程なくバスは発車。少々迷いはしたが、ようやくラーキン・バスターミナルまで向かうことができる。
そう信じて疑わなかった私が見る車窓からの景色。これはどこかで見覚えのある景色である。
おっかしいなあ。まさかね。でも待てよ。おっかしいなあ。まさかね。いやまさかだな…。これは…。
私が乗車しているバスは、なんとシンガポールに向って戻っているのだった!!!!!
つい何十分か前に通った国境の道路コーズウェイをバスは引き返している!!!!!
そして、お待ちしてましたよ。と言わんばかりにシンガポールのイミグレーションがぐんぐん近づく。

私の心臓の鼓動は速くなっていた。運転手を恨みたいところだが、そんなことまで考えが及ばない。
これではマレーシアを密出国したことになるではないか…。血の気が引いてきた…。
というのも、このままシンガポールのイミグレーションに進むと、シンガポール入国審査があるが、
私はマレーシアの出国手続きをしないままでシンガポール入国審査まで来てしまったのである…。
ヤバい…。落ち着け、落ち着け。落ち着こうではないか。何とかジョホールバルに戻らねば…。
私は近くにいたポリースに声を懸けた…。
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再びジョホールバルへ [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月21日(月)、現地時間 午前10時20分、シンガポール入国審査場

マレーシア出国手続きをしないままシンガポール入国審査場に来てしまった私。
どこをどう通ればそんな不思議なことになるのか今となっては想い出すこともできないが、
とにかく後にも先に行くことの出来ぬのっぴきならない状況に陥った私はポリースに助けを求めた。
だが、英語もまともにできぬままに一人旅をしょっちゅうしている阿呆な私はなんと訴えればいい?
ジェスチャーを交えながらポリースに必死の状況説明となった…。

マレーシアのコイン①
場所が場所だけに写真を撮っていません。マレーシアのコイン画像をお楽しみください。

さて、ポリースは当初怪訝そうな顔をしていたが、ある一言で状況を呑みこめたようだ。
私は「Wrong Bus」と言ったのであるが、このフレーズでポリースの表情は氷解したのだ。
これは「バスを間違えた」という意味だろうが、よくぞこのフレーズが私の英語力で出てきたものだ。
火事場のなんやらというが、語学の場合も、もしやそういうことがあるのだろうか?
ポリースは目の前にいる阿呆な日本人の状況を察し、私を審査場脇にある一室に連行した。

部屋にはブースが2つあり、ブースの前にはベンチに何人かが腰かけて何かの順番を待っていた。
2つのブースにはやはりポリースがそれぞれひとりずつ座っていて、
ベンチにいる人を順番に呼び出しては、パスポートをチェックしているようであった。
ここに呼び出されパスポート・チェックを受けている連中は何らかの不備がある連中なのだろうか?
しかし、そのパスポート・チェックの様子は穏やかなもので、とくに緊迫した様子は感じられない。

マレーシアのコイン②.jpg
場所が場所だけに写真を撮っていません。マレーシアのコイン画像をお楽しみください。

最前、私をこの部屋にまで連行したポリースはすでにどこかに消えてしまっている。
ブースにいるポリースに私の置かれている状況を説明することもせずに…。
私はオロオロしながら順番を待った末、ブースのポリースの前に進み出た…。
そしてまたもやこのポリースに自らの置かれた状況説明をすることになった…。
もちろん「Wrong Bus」である。すると、このポリース、あっさりと後方のドアーを指さし、
「こっちから出ていいよ」。私は息が詰まるようなその部屋の空間から解放されたのである。

指示されたドアーの外に恐る恐る出ると、そこはシンガポール出国後に通過するゾーンだった。
つまり、私が数十分前に意気軒昂と闊歩してマレーシアに向かっていったゾーンだったのである。
とりあえずは助かったようだ。ここからまたマレーシアのイミグレーション行きのバスに乗ればよい。
とはいえ、マレーシアのイミグレーションに向かっても、マレーシアの入国審査がある。
私はパスポートの記録の上ではマレーシアに入国したままということになっており、
これでまたマレーシアの入国審査を受けるとダブルで入国という奇妙な状態となる。

バスの中から
再びマレーシアのイミグレーションに向かうバスの中から。写真を撮る余裕も出てきた

なんだか、ややこしい状況を私の悪文で説明しなければならないのがもどかしい。
ともあれ、私はマレーシアに入国したままなのだから、
今から向かうマレーシア入国審査場でも、私の置かれた状況をまた審査官に説明する義務がある。
そうしなければ、入国審査場の向こうの土地を踏むことができないし、
そのルートの先にあるユーラシア大陸最南端という目的地へも行けないのである。

再びやってきたマレーシア入国審査場。なるたけ優しそうな審査官を見極めて、その前に進み出た。
ここで三度目の「Wrong Bus」。審査官は私を憐れむ目つきで見つめた後、
パスポートに確かに本日付のマレーシア入国スタンプが押されていることをしっかり確認後、
私にパスポートを戻して、笑顔で「じゃあ行っていいよ」というジェスチャー。
ああ、助かった!!!助かった!!!私はようやくジョホールバルまで戻ってきた!!!
私はこの騒動で実に1時間以上時間をロスしてしまったのだった…。
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ラーキン・バスターミナルへ [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月21日(月)、現地時間 午前10時50分、ジョホールバル イミグレーション

マレーシア「再入国」を果たした私は両替所を求め、またもや街のほうに歩いて行った。
すると、先ほどはシャッターが下りていたお店がオープンしているので入ってみた。
さっきは全然気がつかなかったが、ここは大きなショッピングセンターなのだった。
国境にあるショッピングセンターということで当然ここには両替所もあるだろう。
はたして、ショッピングセンター入口近くに両替所はあった。
シンガポール・ドルを適当な額マレーシア・リンギットに両替、これで一安心である。

再びマレーシア「入国」
再びマレーシア「入国」

時刻は午前11時になろうとしていた。そういえば今日は朝から何も食していないのであって、
マレーシア・リンギットを手に入れた私はこのショッピングセンター内で何か食したくなった。
食堂を求めて歩き、上階のほうにファストフードの店があったので、近寄って行った。
そして、店員の兄ちゃんにメニューを指さし適当な調理品を注文したのだが、
私の英語力の無さを嘲笑するような笑いを湛え、「シンガポールから来たの?」と訊いてくる。
「そうである」と答えたところ。「オリレイ?」と訊いてきた。いいからはやく料理出してくれ。

ショッピングセンター

ショッピングセンター


「おりれい?」私は訊き返す。するとまた「オリレイ?」何なんだよ「オリレイ」って!!!
その内「オリレイ?」とは「Only Day ?」のことではないかと気がついた。
「日帰り?」ということを訊いていたのだろうか?
そのことにやっと気がついて、「オー、オリレイ!オリレイ!」という私。まったく阿呆である。
そのやりとりの後、席に坐していたところ、下に載せたような料理が運ばれてきた。
マレーシアに来て何でこんなものを食べているのだろうか?

食べたもの
食べたもの

一応は腹ごしらえを済ませた私は、さっさとラーキン・バスターミナルに向かわねばならない。
そのラーキン・バスターミナルまでの交通手段であるが、私はバスで向かうことに固執していた。
そのおかげで一度はシンガポールに逆戻りする羽目になったのはすでに掲載済みであるが、
じゃあ、バスで向かうことはもう懲りたかと言えば、それはそうではないのである。
タクシーで向かってもよかったのだが、シンガポールのタクシーがメーター制であるのに対し、
マレーシアのタクシーは料金交渉制。私の語学力ではぼったくられるかもしれず、不安なのだ。

ジョホールバルの街
ジョホールバルの街

というわけで、私は大通りのバス停に立ち、ラーキン・バスターミナル行きのバスを探した。
その内、フロントガラスに「LARKIN(ラーキン)」と掲げるバスが来たので、
そのバスの運転手に「このバスはラーキン・バスターミナル行きであるか?」と尋ねてみた。
すると運転手は首を横に振り否定。なんだよ看板に偽りありか?
ラーキン行きのバスを見つけることが出来ずに立ちつくしているとスコールがやってきた。
踏んだり蹴ったりだ。もういいや。タクシーでラーキン・バスターミナルまで向かってしまえ。

スコールが来ました
スコールが来ました

タクシーを呼びとめて「ラーキン・バスターミナルまで」と告げる。
そして料金の確認をする。すると運転手「Seven」と一言。7マレーシア・リンギットである。
私は気が抜けてしまった。これは日本円で200円ほどではないか。安い安い。
これが相場なのかどうかはわからないが、こんなに安いと料金交渉するのも馬鹿馬鹿しい。
以前、タイを取材した際にトゥクトゥクの運転手がぼったくりをたくらむ連中ばかりだったので、
マレーシアでもぼったくりを画策する輩ばかりではないかと警戒していたが違うようだ。

ラーキン・バスターミナル
ラーキン・バスターミナル

ラーキン・バスターミナルは今いるイミグレーション付近から数キロ先にある。
タクシーに乗って数分。着いたラーキン・バスターミナルは想像以上に大きいターミナルだった。
マレーシア各地へ長距離バスの路線があるラーキン・バスターミナル。
このバスターミナルで今度はPontian という町にまで向かうバスを探さねばならないのだ。
さて、私がタクシーを降りるとひとりのあんちゃんが待ち構えていたのである。
そして、有無を言わさず私を一台のバスに導き「さあ乗った乗った!」ちょっと待ってよ…。


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ユーラシア大陸最南端、タンジュン・ピアイへのルート
やっとB 地点ラーキン・バスターミナルに着きました。これからC 地点Pontian に向かいます
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