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ユーラシア大陸最南端を目指す旅 [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月19日(土)、午後3時50分、成田国際空港 第2ターミナル

中欧2カ国の旅が終わり4カ月。私は再び旅立とうとしていた。
シルバー・ウィーク。危惧はしていたが、この連休もやはり旅立ってしまったのだった。
何を危惧していたかというと、それは生活の破綻である。
旅をするには銭が必要であるが、いくら旅が好きだと言っても、
ひょいひょい旅行にばかり銭を使っていては生活が破綻してしまうのである。
それでもせっかくの連休。旅に出たいじゃん。じゃあなるたけ銭を使わないようにしていきまひょ。

というわけで、私は旅立つにあたり、銭をなるべく使わない旅の計画を練ったのだ。
そうだ!近所を旅してもそれもまた旅であって、そんな旅ならば銭はあまり使わないで済むぞ。
もちろん、そんな考えは却下なのであった。やはり海外に行きたかったのである…。
それは何というか自分が訪問した国の数を増やしたいとか、そういう単なる自己満足の世界。
しかし、旅なんてものはどうせ自己満足であろうから、ここは大いなる自己満足をしてやろう。
あまり銭を使わないように…。生活が破綻しないように…。

出発便ご案内.jpg
出発便ご案内

というわけで、次に私は銭をなるべく使わない航空券を探し始めた。
まずは日程は4日間で、行き先はアジアということにして航空券を探し始めたのである。
しかし、皆さん行動が速いのですね。連休中の安い航空券は問い合わせても満席ばかり。
もうちょっと多く銭を出せば座席は確保できるのだが、生活が破綻しては大変である。
そんな中、5万円のシンガポール往復の航空券を発見。
この額は私の中で許容範囲だったので、すかさずゲット。でもシンガポールで何しよう?

というわけで、次に私はシンガポールで何をしたらよいのか考えた。
シンガポールといえば、マーライオン。これは俗に言う「世界三大がっかり」のひとつである。
ブリュッセルの小便小僧、コペンハーゲンの人魚姫像、そしてシンガポールのマーライオン。
どれも有名な観光名所だが、訪れるとそのしょぼさに「がっかり」するところというわけだ。
この内、私は小便小僧はすでに「がっかり」済みであった。
というわけで、マーライオンに「がっかり」すれば、「三大がっかり」の2つは制覇ということになる。
でも、「がっかり」するために旅をするというのも非道いではないか。

搭乗ゲート.jpg
搭乗ゲート

というわけで、次に私はシンガポールで他に見どころはないかと調査を始めた。
けれども、調査すれども自分が惹かれるような物件がシンガポールにはあまり見当たらない。
そこで、私はさらに範囲を広げて見どころはないかと考え始めた。
どういうことかというとシンガポールの国外に出ることを考え始めたのだ。
シンガポールからはマレーシア、インドネシアという国に容易にアクセスできる。
こういう国を訪れれば、訪問国の数も増えるし、自己満足につながるのではなかろうか?

というわけで、次に私はマレーシアあるいはインドネシアの見どころの調査を始めた。
これらの国に行くとしても、今回の取材期間は4日間であるので、日帰りになるであろう。
したがって、シンガポールから日帰りで行ける範囲での見どころ調査ということである。
これもまた、めぼしい心惹かれるような見どころはないように思われた。
だがしかし、りんこうが大いに心惹かれるポイント。そうまさにポイントがマレーシアにはあった!
そのポイントの名はタンジュン・ピアイ。タンジュンとは「岬」という意味らしい。ピアイ岬である。


大きな地図で見る
この地点を目指す!

というわけで、次に私は読者の皆さんにピアイ岬について説明しなければならない。
広い宇宙の銀河系の太陽系の第三惑星地球の最大の大陸のユーラシア大陸の最南端。
それがピアイ岬。タンジュン・ピアイなのである。実に心惹かれるではありませんか!!!!!
ロマンあふれるその地点がシンガポールから日帰りで行けるところにあるのです!!!!!
もうこれで旅に出る理由は充分というもの。私はタンジュン・ピアイを目指すことにした。
2009年9月19日、午後6時15分。飛行機はシンガポールに向けてフライトしたのだった…。

さっそく飲んでます.jpg
さっそく飲んでます
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シンガポール到着 [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月19日(土)、午後7時20分、JL711便 機内の中

さて、今回は経営危機で大変な日本航空を利用してシンガポールへ向かったのである。
成田を離陸して1時間ほどして、シンガポール入国カードが配られた。
「シンガポール国法に基づき、麻薬密輸者は死刑に処せられます。」
入国カードの最下部に赤い文字でそう書いてあった。
自分には関係のないことだが、こう大胆に「死刑」という文字が踊るとインパクトがあるな。

入国カード
入国カード

機内食は「たいめいけんのキーマカレー」というのにした。
これは日本橋の老舗洋食店「たいめいけん」とJALとのコラボレーションなのである。
9月1日から成田発の欧米、東南アジア路線のエコノミーでこの機内食は提供されているという。
これは実に良いタイミング。私もこのキーマカレーというのを食してみた。
感想。ごく普通の機内食でした。そういえば私は「たいめいけん」で食事したことがない…。

機内食「たいめいけん」のキーマカレー
機内食「たいめいけん」のキーマカレー

いつもは狭い機内で映画を観たり、音楽を聴いたりする気分にはなれぬ私だが、
今回は映画を観た。「天使と悪魔」である。映画館で見逃したからこれも良い機会。
感想。いまいちでした。そういえば私は「天使と悪魔」は本でも読んでいない…。
あとはいつものように、フライト状況の地図をぼんやり眺めて到着を待った。
飛行機は台湾上空、ヴェトナム上空と通過し赤道近くへ近づいてゆく…。

成田からシンガポールまでのフライトは約7時間である。
7時間は長いのだが、それでも欧州に取材に行くときよりはだいぶ短く感じる。
シンガポール、チャンギ国際空港に到着した頃には、日付が変わって午前0時過ぎだった。
審査官に旅券と入国カードを提出し、何事もなく入国した私は、予約してある宿に電話を入れた。
空港に着いたら連絡を。と予約時に言われていたのだ。でも、宿から迎えが来るのではない。
これはただ単に宿泊の最終確認の電話というだけで、宿までは自分で向かわねばならない。

シンガポール到着
シンガポール到着

空港から市内中心部までの交通手段としては地下鉄が便利だが、夜中では既に運行は終了。
タクシーを利用することになるのだが、同じようにタクシーを待つ旅行者が列をなしていた。
それでも次から次へとタクシーはやってくる。ほとんど待つこともなく私はタクシーに乗車した。
異国の地に来た高揚感でいっぱいである私にドライバーが「おまえは日本人か?」と尋ねてきた。
「そうである」と返答すると自分が知っている限りの日本語を連発してきた。
「アリガトウゴザイマスコンニチハヨロシクオネガイシマスオメデトウゴザイマスコンバンハ…」

私は苦笑しながら「上手ですね…」と日本語で言ったが、「上手」の意味が解っただろうか?
再び「アリガトウゴザイマス」と言っていたので、解ったのかもしれないが…。
このおかしなドライバーは迷うことなく私が指定した宿まで私を連れて行ってくれた。
料金は24シンガポールドル程だったが、繰り上げて25ドルでもいいか?と言ってきた。
まあいいだろう。日本円で1700円くらいだ。日本と比べりゃだいぶ安い。
ドライバーは荷物を宿まで運んでくれた。その後、握手してお別れ。テンション高い人だった。

宿の部屋
宿の部屋

宿に入ると、先ほど空港で電話をした際に応対したであろう男性が受付にいた。
「空港から電話してくれた人ですか?」、「そうである」、チェックインの手続き。
「空港からタクシーでいくらかかりました?」、「25ドルである」、「それは安かったですね」
どうやら25ドルは安かったようだ。一通り宿の説明を受け、部屋の中へ。
もう午前1時を過ぎている。就寝は午前2時頃になってしまうだろう。
明日の取材に備え早く寝なければ。ところでシャワーを浴びたが、お湯は全く出なかった…。
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「熟食区」で朝食を食べた [2009ユーラシア大陸最南端への旅]

2009年9月20日(日)、現地時間 午前8時50分、シンガポール South East Asia Hotel

9月20日の朝。この日から本格的取材のスタートである。だが、初っ端から出遅れた。
午前7時くらいには起床して街歩きをしたかったのだが、宿を出たのが午前9時近く。
ただ単に眠かったのである。今回の取材に対する意気込みの無さを反映しているようである。
今回、自由に行動できるのはこの日と翌日の2日間。最終日4日目の早朝には帰国の途に就く。
まず、この日はシンガポールをただひたすら取材するということにした。
その翌日は今回の取材の大きな目的である「ユーラシア大陸最南端」を目指すという計画である。

観音堂
「観音堂」。宿のすぐ隣にあった

さて、宿を出ると、アジアンな雰囲気でこれは予想外になかなかいい感じであった。
昨晩、この宿に着いた時は誰もいなかった前の道路が、今は露店が出て賑わっている。
まず目についたのが、線香を売るおばさん達。パラソルの下に腰かけ売り声を張り上げている。
今回宿泊した宿の隣は「観音堂」という中国寺院。その寺院を訪れる人のための線香のようだ。
寺院では多くの人が線香を3本持って、視線をどこか上のほうに向けて何やらお祈りをしていた。
他にもヤシの実やら花やらを売る露店があり、これらを見て歩くと、巨大な月餅が現れたりした。

今回泊った宿 South East Asia Hotel巨大な月餅
(左)今回泊った宿 South East Asia Hotel
(右)巨大な月餅

こういった雰囲気のある場所を歩いていると、行動が出遅れたことが今更のように悔やまれた。
しかし、気を取り直し、まずは地下鉄の駅へ。近くにBugis 駅という地下鉄の駅があるようだ。
Bugis 駅から地下鉄を駆使して、あちこちシンガポールを取材しようというわけである。
そのBugis 駅に向かって歩いてゆくと、駅の隣に広い屋台街「熟食区」が現れた。
覗いてみると、中は熱気でむんむんしており、朝食をとっている人がたくさんいる。
私は寝坊したうえに朝食も食べていない。せっかくだから私もここで何か食べてみよう!

熟食区
熟食区

屋台を見て歩くと、行列ができている人気店らしきところと、そうでないところが明らかである。
行列ができている店に並ぶべきだろう。私は行列ができていた「福利」という店に並んだ。
はて、この店ではいかなる料理を食すことができるのか?看板には「什錦魚圓裸條麵」とある。
さらには「特別辣椒」、「爽滑乾麵」とある。意味が解るような解らぬような…。
英語で「FISH BALL」ともある。きっと、魚の球と何某かの麵が提供されるのであろう。
値段は3シンガポールドル。これは200円ほどである。

「福利」という店
並んだ「福利」という店

行列に並びながら、いかなる料理が提供されるのか、店の中の様子を背伸びして窺ってみた。
店先には6種類ほどの麵が並んでいる。ここから自分が好きな麵を選ぶことができるようだ。
そして、その麵とつみれ(FISH BALL)のようなものが数個入ったスープが提供されるようだ。
これを金魚すくいですくった金魚を入れるようなポリ袋に入れてテイクアウトする人もいた。
簡単な調理のようなので、列は早く進むかと思いきや、列の進み具合は遅かった…。
私の注文の番が来るまで実に30分近くは並んでいたかもしれない…。

看板
店の看板

ようやく私の番が来て、出来た品を近くのテーブルにまで運んで、まずはスープを一口。
………。これはどうしたことか…。あまり味がしない…。決してまずいわけではないのだが…。
この品をシンガポールの人々はあんなにまで並んで食するのか…。ちょっと解らない…。
トレイにはスープの入った器の他に、醤油と唐辛子の輪切りが入った小皿が添えられている。
そうか。おそらくはこの醤油をスープに混ぜ、自分の好みの味にして食すのであろう。
私はこの醤油を全部スープに混ぜてしまった。だが、自分の好みの味になることはなかった…。

出された料理
出された料理

まあ、200円で朝からシンガポールの屋台の雰囲気を味わうことはできた。良しとしよう。
しかし、時間は食ってしまった。時刻は午前9時40分を過ぎている。
シンガポールには見所がない。そう考えていた私は士気がいまいち上がらないのだったが、
一応はシンガポールでも取材地は設定しており、のんびりしていてはその取材計画が頓挫する。
私は急ぎ足で「熟食区」を後にし、Bugis 駅から地下鉄で次の目的地、Kovan 駅へ向かった…。
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