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大英図書館 [2008ロンドンの旅]

2008年12月28日(日)、現地時間 午後2時00分、ロンドン 大英図書館前

さあ、皆さん。私はこれから大英図書館に入場します。
でも、時間が押しているので、私は観たい展示のみを取材してすぐに外に出てきますよ。
ここも入場は無料だけれど、入場の際には手荷物の検査がある。
かばんを覗かれた後、私はお目当ての展示をただ目指したが、はてそれはどこ?
展示室らしき方向にとりあえず進んだが、そこには"Magna Carta"の表示が。

"Magna Carta"。 世界史で習ったではないか。「ジョン王」とセットになって憶えている。
「ジョン王」がアホだったということも憶えさせられた。
だいたい「ジョン王」だなんて、名前からして威厳が無いよなあ。
嗚呼。こういう展示をじっくり観てみたいものだ!!!
しかし、私が目指す展示は"Magna Carta" ではなかったのだ。

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大英図書館ガイド

何遍も言うが、取材の時間は押している。お目当ての展示をひたすら捜し、別の展示室へ。
貴重な展示物を一瞥するのみで、展示室を右往左往。お目当ての展示は何処なのだ?
きょろきょろしながら歩いていると"Music" の展示スペースを発見!!!!!
これである。私のお目当ては"Music" の展示なのであった。
ここのスペースには錚々たる大作曲家たちの自筆楽譜が展示されているのだ。

まず、パーセルの楽譜の初版らしきものがあったのを憶えている。これは自筆ではない。
ヘンデルの楽譜はあっただろうか?憶えていない。ダメな取材であるなあ。
だが、ハイドンの楽譜はあったと記憶する。何の楽譜かは忘れた。やっぱりダメな取材であるなあ。
モーツァルトの自筆楽譜は憶えている。曲は「ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447」だった。
その隣にはベートーヴェンの楽譜。曲は「ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 op.30-3」だった。

モーツァルトとベートーヴェンの楽譜。これは想像通りの対照的な筆致である。
モーツァルトは書き損じが一切無い。頭の中で完成した楽譜を書き写しているからである。
一方、ベートーヴェンはあちこちをペンでゴニョゴニョと消して訂正している楽譜なのである。
ベートーヴェンは五線譜の紙の上で作曲をしているのであろうと察せられる。
このことは話には聞いていたことだが、実物を観るとなるほどと納得できた。

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大英図書館前にて

他にも、イギリスだけあってエルガーやR・V・ウィリアムズの楽譜などが展示されている。
でも、印象的だったのはラヴェルの「ボレロ」の自筆楽譜。こんなのも展示されているんですね。
「ボレロ」の自筆楽譜はあまりにも有名なあのリズムが記されているわけだが、
この音符の書き方が機械的なのである。ひとつひとつの音符がとても丁寧に書かれている。
モーツァルトなんかは跳ねるように音符が踊っているのに。ラヴェルはそれとは全く違うのだ。
私はストラヴィンスキーがラヴェルのことを「スイスの時計職人」と評したことを思い出した。

さて、これらクラシックの大作曲家の楽譜のすぐ隣には、ビートルズのコーナーもある。
ビートルズの展示は楽譜ではなく歌詞を書きつけたメモの展示である。
「Help!」、「A Hard Days Night」、「Michelle」、「The Fool On The Hill」などなど。
これらの歌詞のメモもクラシックの作曲家の自筆楽譜同様、貴重な人類の遺産である。
実は、私は究極的にはこのメモを観ることを目的としていたのである。やっぱり来てよかった!
メモを目にして、脳内でそのメロディーを再生させたりして、私は満足しながら館内を後にした。

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大英図書館前にあったニュートン像
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ロンドン塔① [2008ロンドンの旅]

2008年12月28日(日)、現地時間 午後3時10分、ロンドン Tower Hill 駅

私は内心焦っていた。いろいろ墓巡りだとかしているうちに、いよいよ時間が無くなってきたのだ。
そんな私が午後3時を過ぎた頃にいたのはTower Hill 駅というところ。
これから世界遺産のロンドン塔に行こうとしているのである。
ただし、ロンドン塔は冬期だと午後5時までしか開いていない。しかも入場はその1時間前まで。
つまり、私は最終入場時間を1時間切った状況でこの場所に来たのである。
ここは入場料が高い(16.50ポンド)ので、本来ならじっくり取材時間をとっておきたいところだった。

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Tower Hill 駅前の広場からロンドン塔を望む

実は、渡英前はロンドン塔の取材はパスしてしまおうかしらん、とも考えていたのだが、
歴史の舞台になった場所だけに、その現場を取材してみたいという欲望もあった。
加えて、漱石の「倫敦塔」を読んでみたりして、士気を昂らせてしまう始末だったのであり、
やはりここは世界遺産だし、行ってみるかい?うん行こう!と自問自答。
そんなわけで時間が無いながらも私はロンドン塔へやってきたのです。
皆さん、私はロンドン塔のティケット売り場の前に来ましたよ。

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ロンドン塔ティケット

列に並びティケットを購入しようとしたが、その際、係の兄ちゃんに何やら話しかけられた。
どうやら、最終入場時間が間近なだけに、いくつかの施設は入場できないよ、だとか、
ガイド付きツアーはもう終了しましたよ、だとかそういうことを私に語りかけているようだ。
本当に今日入場してしまっていいんですか?みたいなことを彼は言っているのである。
そりゃ私としては、ゆっくり取材をしたいところだが、明日は明日でまた取材するところはある。
構わん!今日のティケットを発行してくれたまえ、と私は係員に要求した。

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ロンドン塔前のスケートリンク

ロンドン塔の脇にはスケートリンクが設けられていて、子供たちが大勢スケートを楽しんでいた。
それを見ながら入場口へ。入場すると、中世の衣服をまとった人がいきなり歩いていた。
なんだか、日光江戸村みたいなノリではないか。大丈夫なのかしらん…。
と、不安げな私の左手におどろおどろしい"Bloody Tower" という名の塔が現れた。
私は即座に世界史の授業で登場した「血のメアリ」と呼ばれた人を想起したが、
この人が、この"Bloody Tower" と関係があった人であったのかどうか自信がない。

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まあ構わず、私は16.50ポンドの銭を徴収されて入場したこの空間を探索。
すると、長大なる行列が。こんなに長くては今から並んだとしても時間切れだろう。
この行列はおそらく、「ジュエル・ハウス」へ入場する列である。
「ジュエル・ハウス」には530カラット(それはどんななの?)のダイヤが展示されているようだ。
私としては、これはあまり興味のないものであったので、行列を観察するのみ。
そして、「ロンドン塔」と呼ばれる敷地内の中心に位置する「ホワイト・タワー」へ。

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ジュエル・ハウスへ入場する列

「ホワイト・タワー」は混雑はしていたが、長い行列ができているわけでもない。
ここはひとつ、この塔の中に入ってみることにしようではないか。
塔内部に続く階段で足を止め、テムズ川を眺める。そこには堅牢に構えるタワーブリッジが。
そして今度は視線を下に転じる。そこには芝生に3羽のカラスが。ロンドン塔の守護神だ。
日本ではいつもゴミ袋をつついてゴミを散乱させるにっくきカラスがここでは守護神である。
私はおそらく生まれて初めて、カラスの姿をキャメラにおさめたのだった。

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倫敦塔の守護神「カラス」
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ロンドン塔② [2008ロンドンの旅]

2008年12月28日(日)、現地時間 午後3時30分、ロンドン塔「ホワイト・タワー」

ロンドン塔とはどのような歴史を持った建造物であるのか。
私は「牢獄」というイメーヂが真っ先に思い浮かんだが、それだけではないようで、
何しろここは1000年近い歴史を有する建造物なのである。
となれば、その長い歴史で様々なドラマが展開されてきたに違いない。
私が今いる「ホワイト・タワー」は11世紀に建造されたという中でも特に古いところ。
当初は難攻不落の要塞として建造されたということだ。

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ホワイト・タワー内①

そのホワイト・タワーに入場すると、ずらりと小火器類。
これらをぐるりと回って見て歩くと、次に馬の等身大と思われる木像が並んでいた。
これらは歴代の王たちの馬であるようで、みな一様に右前脚を上げている。
ちょっと進むと、今度は歴代王の顔面がやはり木で彫られたものが展示されている。
馬の像を見てもピンとこなかったが、王の顔面は見ていると面白い。
ヘンリー8世の顔面が中央に展示されている。やっぱりこういう顔だったのか。

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ホワイト・タワー内②

他にギネスブックの賞状とともに展示されている巨大な甲冑と小さな甲冑等があったが、
このホワイト・タワーは入場は行列に並ばずできたとはいえ、内部はかなりの混雑。
1階部分の取材を終え、2階に向かう階段に並んだが、列はなかなか進まない。
結局私は挫折した。2階へ向かう列から脱落し、ホワイト・タワーの外に出てしまった。

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ホワイト・タワーの外に出て、ふらふら歩いていると、
今度はこの歴史的空間に似つかわしくない、モダーンなオブジェを発見。まるで座布団だ。
そしてそのモダーンなオブジェの周囲には人間が大勢集い、キャメラ片手に撮っている。
ガイドブックの地図と照らし合わせてみたが、ここはどうやら処刑台跡らしい。
ここで斧が振りかざされ、多くの人間が命を落としたのだ。
座布団だなんて言って申し訳ない。

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処刑台跡

でも、そんな場所も今じゃ人気の観光地となっているわけだからわからない。
そして脇ではビーフィーターの愛称で知られる衛兵が観光客と気さくに記念撮影。
陽気に撮影に応じるビーフィーターだが、彼らは実はかなりのエリートであるようだ。
時刻を確認すると、午後4時を回り、空は薄暗くなり始めた。
まったくこの時季は太陽が昇ったかと思うと、すぐに元気なく沈んでゆく。

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ロンドン塔を出る前。最後に入場直後に目にした"Bloody Tower"の中に入ってみた。
ここにはおぞましい拷問具の数々が展示されている。写真を撮る気にはなれなかった。
複雑な気持ちでロンドン塔を出ると、そこにはきれいにライトアップされたタワー・ブリッジが。
このタワー・ブリッジを背景に記念写真を獲っている人が大勢いる。
私もここで記念写真。だいぶ暗くなってきたので、うまく撮影するのは難しい。
一人旅の私は他人に撮影依頼しているから、満足のいく写真を撮るのはなおさら難しいのだ…。

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