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パリで映画を観る(1本目) [2018パリの旅]

2018年5月4日(金) 午後2時03分 パリ ベルシー駅

シネマテーク・フランセーズ
シネマテーク・フランセーズ

ベトナム料理店でフォーを食し、お土産として買ったチーズを宿泊先に置いてきて、再び外出。
メトロに乗って、やって来たのはパリ南東部のベルシー地区である。
ここで今回のパリ取材の目的のひとつである「②何か映画を観る」が登場する。
ベルシー地区で映画。私はシネマテーク・フランセーズに行こうとしているのである。
シネマテーク・フランセーズはフランス政府が出資している映画に関する文化施設である。

ここに来れば、古今東西の様々な映画を観ることができる。
2014年、私はここでジャック・タチ監督の喜劇映画「ぼくの伯父さん」(1958年)を鑑賞している。
映画が誕生した街、パリで名作フランス映画を観ることができたのである。
え?言葉はわかったのかって?
それは「ぼくの伯父さん」をご覧になった方ならおわかりでしょう。
この映画、セリフがほとんど無いから何の問題も無かったのです…。

大人は判ってくれないのパネルが
シネマテーク内で。「大人は判ってくれない」(1959年)の大きなパネルが

じゃあ今回は?
当然、私は何の当てもなくシネマテークに来たわけではない。
渡航前からシネマテークのホームページを閲覧し、上映プログラムを確認していたのである。
そこで今回選んだ作品…。
それは、セルゲイ・エイゼンシュタイン監督の「戦艦ポチョムキン」(1925年)である。
映画編集のモンタージュの理論を確立した作品として知られている映画史に燦然と輝く作品である。
もちろん、サイレント作品であるし、以前なんとなく見たこともあった。だから大丈夫であろう。

シネマテーク内には、上映のタイムテーブルなどが掲載された冊子が無料で置いてある。
これがなかなか立派なもので、私はいつも記念に持ち帰っている。
その冊子内のタイムテーブルを指さし、「この回のチケットを…」と言ってチケット購入(6.50ユーロ)。
映画は午後3時から。まだ数十分の時間があった。

プログラム(無料)
シネマテークのプログラムは無料で置いてある

シネマテーク内の売店に行ってみることにした。
2014年に訪れた際は年始だったからか、この売店は閉まっていた記憶がある。
それが今はしっかり開いている。決して広い空間ではないが、映画の専門書やDVDが所狭しと並ぶ。
ここにいたら時間が経つのがあっという間のような気がする。
しかし、映画の上映まではあと30分を切っている。
さて、何を買おうか?

私はまずDVDを購入したかった。
日本での購入が難しいフランス映画のDVDがあったらそれでもいいが、やはり言葉の壁がある。
じゃあ、日本映画のDVDではどうだろうか?
そこにフランス語字幕がついていれば、語学の勉強にもなるではないか。
そんな発想で私が選択したのは黒澤明監督の「蜘蛛巣城」(1957年)である。
「蜘蛛巣城」。壮絶なラストシーンは印象に残っているのだが、もう一度しっかり観ておきたかった。
音声は日本語。フランス語字幕あり。DVDとBlu-Rayの2枚組(25ユーロ)であった。
しかし、これを帰国後、未だに観ていないんだな(だめだな…)。

買ったもの①
フランソワ・トリュフォー展の図録

他に、2014年にシネマテークで開催されたフランソワ・トリュフォー展の図録(35ユーロ)。
シネマテークのディレクターであったセルジュ・トゥビアナ氏による編である。
昨晩、オルセーで購入した「バルト三国の象徴派絵画展」に続き、これも持ち帰るのがたいへんそう…。
さらに、フランソワ・トリュフォー監督の作品をモチーフにしたトートバッグを発見し、即購入決定。
16.90ユーロとはっきり言って高いのだが、これはファンならば買わずにはいられない。
他にも、スコセッシ、ゴダール、ジャームッシュ、黒澤明等のトートバッグもありました…。

買ったもの②
「蜘蛛巣城」のフランス版DVDとトリュフォー監督のトートバッグ
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コメント 5

coco030705

こんばんは。
わ~、うらやましい!! いい選択ですね。映画が「戦艦ポチョムキン」でDVD&ブルーレイが「蜘蛛巣城」とは、Nice choice!
それに、トリュフォー展の図録に、トートバックもステキ!私もフランスへ行ったら行って見たいです。



by coco030705 (2018-07-29 00:29) 

ニッキー

さすがフランス、トートバックもお洒落ですねぇ( ^ω^ )
海外の映画館で映画を見る(°_°)
小心者の私には無理です(⌒-⌒; )
by ニッキー (2018-07-29 19:51) 

りんこう

coco030705 さん、こんばんは!
東京もいろんな映画を観られる都市だと思いますが、当然パリもそうです。
今回は他にも映画を観たんですよ!それはまた後の記事で。

ニッキーさん、こんばんは!
海外で映画を観るというのはちょっとした冒険であると思います。
言葉の壁がないような作品を選ぶことがポイントかもしれません…。
by りんこう (2018-07-29 20:05) 

TaekoLovesParis

以前の旅で、りんこうさんが、ベルシーのシネマテークにいらした記事を読んで、私も次に行った時、りんこうさんの記事を参考にしてここに行ったんですよ。メリエスの映画「月世界旅行」のフィルムが流れていて、王女マルゴの衣装も展示されてました。「大人は判ってくれない」のパネル、日本語ですね!
戦艦ポチョムキンは昨年12月にブーローニュの森のルイ・ヴュトン美術館での「MOMA展」の絵の展示の横にスクリーンがあって、映していました。なぜ、パリでのアメリカの美術館の展覧会にロシアの映画?と不思議でした。
by TaekoLovesParis (2018-07-29 23:49) 

りんこう

Taeko さん、こんばんは!
僕の記事がお役に立てたようでとても嬉しいです。
そうですね。シネマテークの映画博物館では「月世界旅行」の映像が流れていました。
「大人は判ってくれない」の日本版ポスターは野口久光氏による傑作です。
トリュフォー本人もお気に入りのポスターだったようです。
「戦艦ポチョムキン」については…。
なぜこれをパリで観ているんだろう?と僕も思いました(笑)。
by りんこう (2018-08-04 01:10) 

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