SSブログ

ハノイ旧市街へ [2012ベトナムの旅]

2012年5月4日(金)、午前10時11分 ハノイ ホアンキエム湖

玉山祠へ
玉山祠へ

ハノイ市民の憩いの場所となっているホアンキエム湖には巨大亀にまつわる伝説がある。
15世紀のことである。ベトナムの豪族レ・ロイは明朝を撃退し、黎朝という王朝を創始した。
その明朝との戦いの際に使用した宝剣をこの湖の巨大亀に返還したのだという言い伝え。
巨大亀は宝剣をくわえて湖の中に姿を消して行ったということである。
「ホアンキエム」とはズバリ「還剣」という意で、なるほど音も漢字の音読みに似ている。
実際、この湖には巨大亀がいまだに生息しているらしい。湖上の祠には巨大亀の剥製もある。

朱塗りの橋
朱塗りの橋

祠は玉山祠というところで、ここには20000ドン(80円ほど)の入場料を支払い入場する。
朱塗りの橋を渡り、祠のある島に向うと、何やら聖人が祀られているようであるがよくわからない。
私がこの祠にやってきたのは巨大亀の剥製を見てみたかったというそれだけである。
その巨大亀の剥製、体長が2メートル以上あるらしく、実際見てみるとなんだか怪獣のようである。
この亀は1968年に捕獲されたもので、今もこの湖にはこのような亀が生息しているらしいのだ。
私の身に異変が起こったのは、この巨大亀をしげしげと眺めているその時のことであった…。

玉山祠にて
玉山祠にて

急におなかが痛くなってしまったのである。今すぐトイレに駆け込みたい。
祠のそばにもトイレはあったと思ったが、数は少なく何人か並んでいたと記憶している。
事態は急を要した。私は20000ドン払って入場した玉山祠を急遽出て、湖畔の遊歩道に戻った。
こういう時の常套手段。ファストフード店のトイレを拝借である。
ホアンキエム湖のいちばん北、旧市街の入口あたりにケンタッキーを発見し、そーっと入店。
確か3階だか4階だかにトイレがあり、誰も使用していなかった。ここで用を足し事なきを得た…。

巨大亀
巨大亀の剥製

しかし、おかしい。どうしてこうも急におなかが痛くなってしまったのであろうか?
まあ、スッキリしたことだし深くは考えない。気を取りなおし、旧市街を散策することにした。
旧市街では、まずハノイ大教会というところを見てみたかった。
ハノイ大教会はパリのノートルダム寺院を模して建てられたというネオ・ゴシック様式の教会。
この辺りは「プチ・パリ」と形容され、おフランスな雰囲気が漂うところだとも聞いていた。
ベトナムはフランスの植民地であったわけで、どんな感じか見てみようということである。

ホアンキエム湖
ホアンキエム湖

ただ、なかなかハノイ大教会を見つけることは出来なかった。旧市街はまるで迷路のようである。
ひとつひとつの路には必ず名前が付いているので、その通りの名前を確認すればよいのだが…。
炎天下の中、地図と通りの名を照合する単純作業を怠り歩き続ける私。
そんな私に何人もの靴磨きが、時には英語で、時には日本語で「靴磨くよ」とたかってくる。
私はうんざりして「(私の)靴きれいだよ」と日本語で言い返した。靴磨きは苦笑していた。
私の靴がきれいなわけがない。それにこんな旧市街を歩いていれば自然と靴は汚れてしまう。

ハノイ旧市街
ハノイ旧市街

ようやくハノイ大教会に辿り着いた私が感じた第一印象は「どこがプチ・パリだ!」というものだった。
私にはここからおフランスな空気を感じることはできなかった。ここはどう見てもベトナムである。
大教会は確かにパリのノートルダム寺院と似ているが、建物が全体的に黒ずんでしまっている。
それでもデジキャメを手にし、何枚か写真を取る。観光客であることをアピールする行為である。
すると、街角にたむろすバイクタクシーのおっさんが「乗らないか」と声をかけてくる。
乗るも何も…。今は教会を見ているだけなのに…。どうものんびりできる状況でないのだった…。

ハノイ大教会
ハノイ大教会

まあ一応、ハノイ大教会は見るだけ見た。時刻は11時30分になろうとしている。
私はどこかで昼食を取ることにした。とりあえずどこか屋内に入り、そしてビールでも飲みたい。
私は「ブン・チャー」というものを食してみようと思った。これもフォーと同じく麺類である。
ブン・チャーは言うなればベトナム版つけ麺。「ブン」が米麺、「チャー」が焼肉の意。
これは焼肉入りのタレに米麺をつけて食するという、ハノイが本場の料理であるとのこと。
私は汗を拭きながら「ダック・キム」というブン・チャーの店の前までやってきたのであった…。

入場券
玉山祠入場券
nice!(145)  コメント(13) 
共通テーマ:旅行

nice! 145

コメント 13

mimimomo

おはようございます^^
ホアンキエム湖は素敵な風景ですね。
折角入場料を払ったのに・・・でも、しようがないですね。
事なきをえて良かったです(^-^ わたくしもフランスで似たような状況に
なったことがあります。理由も分かりません。
by mimimomo (2012-07-29 06:47) 

PATA

ホアンキエム湖美しいですね。
しかし巨大亀を見てていきなりお腹が痛くなったのは
なぜなんでしょうね。
しかしどこの国にもたかってくる人はいますね(苦笑)
by PATA (2012-07-29 11:00) 

まつき

おフランスな空気が感じられないプチパリですかw
どうしてそんな呼び方してるんでしょう(^◇^;)
亀、迫力ありますねぇ(@_@;)
by まつき (2012-07-29 17:34) 

サンダーソニア

大きな亀のはく製ですが 何という種類なんでしょうね。
by サンダーソニア (2012-07-29 20:09) 

yakko

こんばんは。
巨大亀にビックリ( ・_・;)です。
旅先での急用(?_?)は困りますね・・・事なきをえてホッ ! です。
by yakko (2012-07-29 20:40) 

pandan

ベトナムのフォーって食べたことがないです、
食べてみたいですね。
by pandan (2012-07-30 05:39) 

Inatimy

巨大亀・・・なんだかアザラシのような顔。
ハノイ大教会、輪郭はパリのノートルダム寺院に似てなくもないけど、
プチ・パリとまでは行かない雰囲気ですよねぇ・・・。
by Inatimy (2012-07-31 20:47) 

ゆう

私も、たまに、きます。(^^)
by ゆう (2012-08-03 20:28) 

pandan

おはようございます。
by pandan (2012-08-05 05:46) 

りんこう

mimimomo さん、こんばんは!
まあ80円くらいの入場料ですからね…。
とはいえ、もうちょっとゆっくりしたかった気もします。
事なきを得て良かったのですが。からだの異変はまだ続くのでありました…。

PATA さん、こんばんは!
やはり東南アジアは油断なりません。
暑いので気がゆるみがちなんですが、気をつけなければなりません。
なんだかこうやってたかられると僕はほんとうに疲れてしまいますよ。

まつきさん、こんばんは!
ホーチミン市のことを「プチ・パリ」とよく形容するようです。
ホーチミン市は訪れなかったのでよくわかりませんが。
「~のパリ」といような形容はよく耳にしますね。
ということは、パリはほんとうにすごい街なんですね…。

サンダーソニアさん、こんばんは!
この亀はシャンハイハナスッポンという亀なのだそうですよ。
非常に珍しい亀で野生のものはほとんどいないみたいです。

yakko さん、こんばんは!
いったんスッキリして、もう大丈夫だ!と思ったのですが…。
体調不良はこの後さらに…。まあ、この後の記事で明らかになります。

pandan さん、こんばんは!
日本でもベトナム料理のお店は多いですからぜひぜひ。
でも、現地だとさすがに安かったですね。

Inatimy さん、こんばんは!
このあたりにはカフェーも何件かあるらしいんですが…。
やっぱりここはベトナムでした。すごい暑かったですし…。

ゆうさん、こんばんは!
たまに、きますか…。旅先でトイレはけっこう苦労するんですよね。
僕は必ず一回はなんらかの困ることが起こります。
今回は特にひどかったですな…。
by りんこう (2012-08-06 21:36) 

りゅう

せっかくの入場料が!
20000ドンが!!
20000ドルじゃなくて良かったです♪(≧▽≦)b
原因はなんだったのかなぁ。
友人が昔インド旅行でお水に大ヒットだったそうです。。。
やはり海外でのお水や生もの系は要注意ですかね。
by りゅう (2012-08-12 02:40) 

カエル

実はりんこうさん、私もこの湖に着いてからお腹が痛くてホテルに急いで舞い戻った記憶があります!原因は朝食のとうがらし入れすぎ。奇遇ですね?(^-^)
by カエル (2012-09-28 08:26) 

りんこう

りゅうさん、こんばんは!
コメントが遅くなってすみません。
20000ドルだったらもうショックで立ち直れませんよ。
ちなみに、「ドン」というのは「銅」が語源みたいですね。
インドはヒットしそうですよね。僕はこわくてなかなか行く勇気が…。

カエルさん、こんばんは!
カエルさんもでしたか!とうがらし!確かに入れすぎちゃうとたいへんですね。
by りんこう (2012-10-01 22:01) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

帰国しました。カエル捕獲 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。