夜景と男人街と女人街と

2010年9月17日（金）、現地時間　午後7時46分、香港　尖沙咀

食事を終え、再び港へ来てみると、香港島の高層ビル群が競い合うようにライトアップしていた。
これが俗に言う「百萬弗の夜景」か。確かにこれはすごい。思わずため息が出た。
先程、アヴェニュー・オブ・スターズを歩いていた時は何とも思わなかったビル群が今は輝いている。
この夜景をさらに彩る「シンフォニー・オブ・ライツ」というショウが午後8時からある。
あまり夜景にも興味がなかった私であるのだが、今はショウが始まる直前の時間である。
ここはやはりどんなものか観ておこうではないか。続々と人が集まりだした。


百萬弗の夜景

午後8時を過ぎると、大音量の音楽とともにアナウンスが始まった。
そのアナウンスは香港島の主要な高層ビルを紹介しているようで、
ビルは紹介されると、「ハイ、私ですよ」とキラキラとライトアップして主張するのである。
そのビル紹介がひと通り終わると、音楽に合わせながら各ビルは光の点滅を繰り返す。
そして、あらゆる方向からサーチライトがビル群を照らし続け、ショウは10分程で終了する。
なんでもこのショウは毎晩あるそうで驚きだが、私は数分で飽きてしまった…。


ショウが終わって（ちょっとピンぼけ）

地下鉄に乗って宿付近まで戻ることにした。尖沙咀駅から佐敦駅まで一駅の区間。
切符券売機には路線図のパネルが設置されていて、行き先の駅名を押すと運賃が表示される。
あとは表示された運賃を券売機に投入すればよい。これはなかなか分かりやすい方法である。
改札口の上方に「一般空気汚染指数」なるものが表示されていたのが目についた。
これは天気予報ならぬ「空気汚染予報」なのであろう。
私が香港に滞在したのはほんのわずかな間だが、確かにのどに違和感を覚えた気がした。


地下鉄の改札（ちょっとピンぼけ）

すぐに宿に戻らずに付近のナイトマーケットを歩いてみる。「男人街」呼ばれるところ。
作動するのかわからない電化製品、偽ブランド品、毛沢東の置物などあやしげなものでいっぱい。
私はここであれば手に入れたいと持っていたものがあって、それは「日本語Tシャツ」であった。
それは、どこからコピーしたのかわからぬデタラメ日本語がプリントされたTシャツのことである。
アジアのこういったマーケットには、そういうデタラメ日本語Tシャツがちょいちょいある。
ここ男人街にもかつてはそういった日本語Tシャツが溢れていたようであるが…。


男人街

「かつては」ということは…。そう。もうここでは「日本語Tシャツ」は絶滅寸前のようであった。
男人街において、私は日本語シャツをほとんど見つけることができなかったのである。
NTTドコモの旧ロゴとともにデカデカと「新宿」とプリントされた意味不明なTシャツ、
「お部屋の「キレイ」にダンボール収納が効く！」とプリントされたTシャツの2種は見たが、
その他に日本語Tシャツは全く無し。もう日本語Tシャツは人気がないのだろうか…。
私はこのシュールな言語感覚を愛するものだったのだが…。結局、男人街では何も買わなかった。


「コぼのめんま」はすごい…　（正しくは「つぼのあんま」でしょう）

「男人街」があれば「女人街」もある。この字面からはあやしげな印象を受けてしまうが…。
女人街もナイトマーケットなのである。比較的、女性物の品を多く扱っているところらしい。
私は日本語シャツを追い求め、女人街にも足を延ばしてみた。
ネイザン・ロードを北上、旺角とよばれる地区に女人街はある。人混みでごった返していた。
男人街から女人街まではずっと歩いてきてしまったので、だいぶ疲れてしまった。
私は朦朧と400メートルも続くというその女人街の屋台街の人混みの中を歩き続けた…。


夜のネイザン・ロード

とりあえず、女人街の端から端までは見て歩いたが、ここでも日本語Tシャツは絶滅状態であった。
ここで何の収穫も無いのは悔しい。私は日本語とは関係なしにTシャツを3枚購入することにした。
女人街の入口付近にあったTシャツを扱う露店で、なるたけ面白そうな柄のTシャツを選んだ。
希望する柄を伝えると、店のおばさんは無地のTシャツを私の背にあてがい、寸法を測ってくれた。
そして、何とその場でTシャツを大きな機械にかけて柄のプリントを始めたのであった…。
これは何回か洗濯するとプリントが剥がれてしまいそうだ…。というわけで、取材1日目終了である！


女人街

俺はヨーロッパで有名だ

コメント 13

18年前の夜景も素晴らしかった記憶があります。
by Silvermac (2011-01-24 05:43) 

俺はヨーロッパで有名だ！
これはオーダーですか？それとも選んだもの？
なんだかカライバリな感じが、いいですね～＾＾
by palette (2011-01-24 09:22) 

コぼのめんま、大笑いさせていただきました。
Tシャツもいいっすねぇ。
ヨーロッパ限定のムービースターですかね。
by 38kicks (2011-01-24 12:07) 

”歩いてきてしまったので、だいぶ疲れてしまった。”でしたら、足の底はマッサージします（笑）ですね。
なるほど。マッチ箱のTシャツ渋いですね。
でもなにやら分からぬ路地裏に入って探索したくなる雰囲気、よく分かります。
by orange (2011-01-24 20:12) 

このディープな雰囲気がいいです〜ねえ
by disneyworld (2011-01-24 20:47) 

Silvermac さん、こんばんは！
18年前の夜景はどんなだったのでしょう。
たぶん、18年前よりも今は派手になっていると思いますね。

palette さん、こんばんは！
この柄はですね、お店にディスプレイされているものから好きなものを選びのです。
たくさん柄はありましたが、僕の好きな「意味不明系」の柄は少なかったかな…。

38kicks さん、こんばんは！
「コぼのめんま」はしばらく何のことかわかりませんでした。
「腰の辺鄙なマツーヅ」も強力です。
「辺鄙」だなんて、そんな難しい字を使って間違えなくても…。

orange さん、こんばんは！
ああ。そうですね。疲れたらマツサーヅしてもらえば良かったんだ！
でも、「足の底はマツサーヅします」をされるのはなんだかコワイなあ…。
「足の底は」ということは足の底限定なんでしょうか…。

disneyworld さん、こんばんは！
このナイト・マーケットは深夜0時頃までやっているそうです。
香港初日は早くも盛りだくさんでした。宿の帰ったのはだいぶ遅い時間でした。
by りんこう (2011-01-24 22:20) 

そのTシャツを着る勇気はありませんね…^^;
by クリス (2011-01-24 22:33) 

クリスさん、こんばんは！
僕はもし今度ヨーロッパに行ける機会があったならば、これ着ていきます！
by りんこう (2011-01-24 22:43) 

めちゃめちゃ笑えますね～。
そういえばウィーンで『カンガルーはいない！not Austlalia!」という
Tシャツを見かけ、買おうか迷いました。
by pistacci (2011-01-24 23:16) 

欧州でこのTシャツを着てるところの写真、見てみたいです♪
サイン、求められるかな。
by Inatimy (2011-01-25 00:25) 

漢字だとなんとなく想像できるのが面白いし、嬉しいですね＾＾
by kuwachan (2011-01-25 12:26) 

pistacci さん、こんばんは！
なるほど、オーストリアとオーストラリアですね。
なかなか面白いセンスです。やっぱり間違えられるのでしょうか？
数年前、オーストリア大使館が「オーストリア」の日本語表記を、
今後「オーストリー」に変更します！という発表があったと記憶しています。
無論、「オーストラリア」と「オーストリア」の混同を避けるためでしたが、
あれはどうなったのでしょう？

Inatimy さん、こんばんは！
このTシャツ着て歩いていたらたいへんですよね。
パパラッチに囲まれて…。いや、嘲笑されるだけか…。

kuwachan さん、こんばんは！
「マツーヅ」の看板は、見事に間違っているのに意味はわかります。
語学上達のためには、間違いをはずかしがってはいけないのですね！
しかし、見事な間違えようだな…。
by りんこう (2011-01-26 22:58) 

お久しぶりです。
かなり間を空けてブログを再開、ゆるゆる訪問中です(^_^;)

香港は好きで５回行ってるのですが、考えてみると、一度も
夜の女人街は歩いたことなかったです。
昼間より断然賑わってるのにモッタイナイことしました。
by pica (2011-01-27 18:25)