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遂にゴール!!!!! [2010欧州5ヶ国の旅]

2010年5月3日(月)、現地時間 午後8時38分、パリ メトロ1号線 LOUVRE-RIVOLI駅

今回の取材の最終目的地へ向かうべく、ほろ酔いの私はメトロの駅までやってきた。
メトロ1号線のLOUVRE-RIVOLI駅、ここから乗り換えることなく7駅。
そこに行けば、もう私が今回の取材のゴールと決めていた建造物が建っている。
私は前日の昼にパリに到着した時から、この建造物を視界に入れないようにルートをとってきた。
ゴールする前にその建造物が目に入って来てしまったら、まったく面白くないからである。
旅の終わりは近いのに、寂しさよりもわくわく感でいっぱいの私を乗せた地下鉄がそこへ向かう。

LOUVRE-RIVOLI駅
LOUVRE-RIVOLI駅

十数分で目的地、CHARLES DE GAULLE ETOILE駅に着。地上にはあの建造物が建っている。
地上への出口はいくつもあると思われるが、どの出口を選択するかは重要である。
どの出口を選択するかによって、その建造物との対面の仕方も変わってくるからである。
だが、その時、ほろ酔いの私は深く考えもせず、地上へのエスカレーターに乗ったのである。
エスカレーターの動きに身を任せていると、ようやく暮れようとしている空が出現。
そして、その次にどっしりと構えたエトワール凱旋門が姿を現したのだった!遂に来た!

エスカレーター
地上へのエスカレーター

凱旋門
エトワール凱旋門

エスカレーターの出口真正面に大きく凱旋門は聳えていたわけで、これはよい出口を選択した!
地上に出ると、この建造物を背景に記念写真を撮っている人が何人もいる。
ああ。やはり、ここはパリの一大名所なのであるなあ。
そこで撮影していた内の一人にお願いして、私もこのゴールを背景にして記念写真を撮った。
もちろん、凱旋門の前で記念写真を撮りゴール!というわけではない。やはりここには上らねば。
ここもパリ・ミュージアム・パスで中に入ることができるところ。さっそく地下道からアクセス。

地下道へ.jpg修復中
(左)地下から凱旋門にアクセス
(右)凱旋門の彫刻は修復中。だまし絵で覆われていた…

時刻は午後9時過ぎ。凱旋門の西側に一直線に延びた通りの向こうには副都心ラ・デファンス。
そのラ・デファンスに立つビルの向こうに陽が落ちようとしている。
新凱旋門「グランド・アルシュ」がはっきり見えるのが印象的。こんなにはっきり見えるのか。
夕暮れ時、私の視線は自然と西へ向けられ、この副都心を殊更に意識することになったのだった。
そして、計算されたこの街の姿を俯瞰するため螺旋階段をぐるぐる上って行く。
上る人間あれば、下りてくる人間もある。太めの人とはすれ違うのがたいへんである…。

ラ・デファンス
副都心ラ・デファンスが見える

螺旋階段
螺旋階段

屋上テラスへ出た。空は次第に夜空へと。そして、街はロマンティックな雰囲気を湛え始める。
私は高いところが苦手な人間なのだが、不思議と凱旋門では苦にならなかった。
凱旋門がどっしりとしていて安心だからか。街の眺めに魅了されたからか。
それとも、ゴール地点に辿りついた感激からか。はたまた、ただワインで酔っているだけか。
よくわからないが、本当にここからの眺めは見事であって、凱旋門から放射状に延びる道路、
私はそれを一本一本見て周り、凱旋門屋上テラスを一周したのである。

屋上テラス
凱旋門屋上テラス

ここに来たのは初めてではないのだけれどなあ。よほど嬉しかったのだろう。私は興奮気味。
「素晴らしいなあ」などとひとりごちていて、きっと私はあやしい人間と化していたことであろう。
あらためて副都心方面を見る。そこへ続く通りを往来する車のライトはまるでイルミネーション。
こちらへ向かう車は白いヘッドライト、向こうへ向かう車は赤いテールライト。
その白と赤の光がまるでビリヤードの球のようにまっすぐと行ったり来たりする。
私は、その光の球を面白く眺めながら、今回の取材を回想していた。

ラ・デファンス方面
ラ・デファンス方面

シャンゼリゼ大通り
シャンゼリゼ大通り

そして、出発の数日前まで今回の取材を中止しようかと思い悩んでいたことを私は想ったのである。
私が出発する直前まで、アイスランドの火山噴火による影響で欧州の空港は軒並み閉鎖。
幸い、私の出発までには事態は収拾したが、5月上旬はまだその混乱から間もない頃である。
いつまた火山が噴火するとも知れない。再噴火したら空港は再び閉鎖となるだろう。
そんなことになれば予定通り帰国できない。その事態を私は取材中ずっと恐れていた。
無事に凱旋門にゴールしたのはよいのだが…。というわけで、次回は帰国編であります…。

無名戦士の墓
凱旋門の真下にある「無名戦士の墓」。ここもお墓なのだ
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コメント 14

kuwachan

5月になると午後8時半でもまだ明るいのですね。
夕焼けがとても綺麗です。
凱旋門からの眺めはまた格別だったことでしょう。
今度パリに行く機会があったら久し振りに上ってみたくなりました。
by kuwachan (2010-12-22 01:17) 

mimimomo

おはようございます^^
凱旋門でしたか・・・最終目的地。
春にフランスに行ったときは、この近くのホテルでした。
夕食のとき夫と通ったのですが、上ると言ってくれなかった(--
一度も上がったことがないです・・・エッフェル塔は若いころ上がりましたけれど。
ちょっぴり羨ましいです。
by mimimomo (2010-12-22 06:01) 

Silvermac

凱旋門は、矢張り巴里観光の目玉でしょうね。無名戦士の墓がこの下にあるのは知りませんでした。
by Silvermac (2010-12-22 06:18) 

orange

一枚、一枚のお写真がとても素敵ですね。どれを見ても。
今はまた雪に閉じ込められていますね。
今年の欧州は夏も、冬も…空の旅はハラハラですね。
本当なら素敵なイルミネーションが映えるシャンゼリゼ通りでしょうに…

by orange (2010-12-22 08:59) 

palette

素晴らしい風景!感動のエンディングですね^^
(なにやら、「6分の1の夢旅人」が聞こえてくるような・・・気のせい?)
ゴールの後の帰国編も、楽しみにしています!
by palette (2010-12-22 09:42) 

TaekoLovesParis

凱旋門の屋上からの写真、どれもすてきです。
特に、赤くライトアップされたエッフェル塔が見えるのが
いいですねー。いろんな困難を排除してようやく、たどり着いた
ゴール、万感の思いがこみあげてきた気持ち、わかりますよ。
by TaekoLovesParis (2010-12-22 10:45) 

桔梗之介

すてきな夕景ですね。
日本と違って、街並がやっぱり素敵です。
by 桔梗之介 (2010-12-22 19:54) 

pistacci

やっぱりエレベーターとか、ないのですね・・・。
ちょうど今も寒波で飛行機が飛ばないニュースを報じていますが、
私も一日違いで帰れないところでした。
by pistacci (2010-12-23 00:22) 

りゅう

ゴールおめでとうございます♪
凱旋門の威風堂々たる姿、圧巻ですね~
屋上テラスからの眺め、素晴らしいです。
そうそう、再噴火で飛行機が飛ばないときは、
シベリア鉄道で♪(≧▽≦)b
by りゅう (2010-12-23 01:50) 

yuzuhane

凱旋門がゴールでしたか。あの駅は出口を間違えると道路は渡れないし・・・いい場所で地上に出られましたね。凱旋門は、ルーブルひろばの小凱旋門からデファンスの新凱旋門まで一直線で見渡すことができますよね。登るとシャンゼリゼの眺めが素晴らしいですね。
by yuzuhane (2010-12-24 01:28) 

りんこう

kuwachan さん、こんにちは!
凱旋門の屋上に上がったのが午後9時過ぎでしたが、ちょうど日没の時間でした。
狙っていたわけではないけれど、いい時間帯に上がったかもしれません。

mimimomo さん、こんにちは!
凱旋門は見るだけで上らなくていいや。という気持ちもわからないではないです。
でも、やはり上ってみると、この街がいかに良く計画されできたかわかります。
螺旋階段はちょっとたいへんですけれどね。

Silvermac さん、こんにちは!
凱旋門はエッフェル塔と並んでやはり目玉ですね。
凱旋門のいいところはエッフェル塔のように並ばなくても上れるところです。

orange さん、こんにちは!
ほんとうにまた欧州の空港はたいへんなことになっているみたいで…。
スムーズに旅行をするのってなかなかむつかしいことなんですね。

palette さん、こんにちは!
凱旋門をゴールに据えるあたり、「どうでしょう」の影響大ですね。
リヒテンシュタインを通過するるーとにしたのもそうだし、
昨年ユーラシア大陸最南端を目指したのもきっと影響があったんだと思います。

Taeko さん、こんにちは!
エッフェル塔はこの直前まできらきら点滅してたと思います。
毎時10分間点滅しますからね。もうなんだか私を祝福してくれているみたいで…。

桔梗之介さん、こんにちは!
やはり高い建物がないのですっきりしてますね。
それでも、各方面にランドマークがあって、本当に素晴らしい街並みです。

pistacci さん、こんにちは!
それはそれは危ないところでしたね!
ウィーンも素晴らしい計画された街並みだったと思います。
僕は4年前、冬に訪れましたが、その時は暖冬でした。雪もまったくなしでしたよ。

りゅうさん、こんにちは!
実は冗談ぬきでシベリア鉄道は私のあこがれなのであります。
北京からモスクワまで、そしてさらにサンクトペテルブルクへ…。
ただ、昨今の中国、ロシアの情勢を鑑みると怖くて怖くて…。

yuzuhane さん、こんにちは!
やっぱり出口を間違えるとちょっと苦労するのですね…。
よかったなあ。あのエスカレーターを選んで。
地上に出るとどーんと凱旋門がある。感動してしまいました。
by りんこう (2010-12-25 13:23) 

ZOO

すてきな夕景ですね。
by ZOO (2010-12-25 19:01) 

おまめ

りんこうさん
いつも、まめおを応援して下さってありがとうございます!
いつかコメントを入れたいと思いつつ、ことしも終わりに近づき・・・
いつもキレイなヨーロッパの写真に見惚れています。
今もひょっとして旅に出ているかな?
オヤジさんは老後を迎えるまで、海外には行ける機会が無さそうですが
りんこうさんの取材レポートで夢を膨らませています。
中国に行く機会があったら、 九寨溝を是非レポートして下さい。
オヤジさんの老後の夢です。
by おまめ (2010-12-25 23:29) 

りんこう

ZOO さん、こんにちは!
僕もまさかこんなにいい夕景に出会えると思っていませんでした。
凱旋門に到達するということだけを考えていたものだったので。

おまめさん、こんにちは!
こちらこそありがとうございます。なかなかコメントできずに申し訳ないです。
今は日本国におりますよ。どこかに出かけたい気持ちもあったのですが。
九寨溝ですか。青い水のところですね。よーく憶えておきます。
by りんこう (2010-12-29 09:01) 

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