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レジデンツの印象 [2010欧州5ヶ国の旅]

2010年4月29日(木)、現地時間 午前9時22分、ミュンヒェン レジデンツ

レジデンツとはどんなところか。これはやはり記す必要があろう。
と、今更私はガイドブックを取り出して該当のページを読んでいる様なのであるが、
急遽訪れることにした場所ということもあるので、どうぞご勘弁ください。
日本語のオーディオガイドがあればよかったのだが、日本語はなし。
チケット購入の際に、英語のオーディオガイドが利用できる旨、案内されたが、
聴いても解らないし、そうとなればオーディオガイドは荷物となるだけだから利用せず。

レジデンツ入口

レジデンツ入口


で、レジデンツとはどんなところ?それは宮殿であるということだ。
では、どんな宮殿?それはヴィッテルスバッハ家の宮殿であるということだ。
では、ヴィッテルスバッハ家はどんな人たち?そこまで説明すると長くなるようだ。止めた!
ガイドブックにはゲーテ、モーツァルト、ナポレオンもこのレジデンツを訪れたとの記述もある。
ナポレオンはともかく、欧州にはゲーテ、モーツァルトの訪問地というのが何と多いことか!
さて、結局私はレジデンツについての知識を未だろくに得ていないままである…。

貝殻の装飾
貝殻の装飾

歴史的背景は知らないけれど、まあ、今回はその内部から受けた印象を記すことにしたい。
まず入場してすぐのところに、ひたすら貝殻を集めて装飾が施された回廊の空間がある。
フランスに「シュヴァルの理想宮」というのがあるが、ちょっとそれを想い起させる奇妙な空間。
回廊には女性と思われる像が複数あり、これもやはり貝殻でできているようだったが、
全身貝殻だらけなので、その肌は滑らかなわけがなく、むしろグロテスクに見えるものである。
さらに、胸の先からちょろちょろと放水がされており、これは見学者のツッコミを誘うことだろう。

貝殻の女性像

貝殻の女性像


しかしどうしたことだろう。ガイドブックで見たあの絢爛な世界はどこにあるのだろう?
のっけの貝殻でそのような不安に苛まれる向きもあるやもしれぬが、ここで判断するのはやや尚早。
アンティクヴァリウムという空間に足を踏み入れれば、その不安が解消されること請け合いである。
この丸天井の空間を向こうの扉まで私は歩いた。まだ開館直後だからか人もほとんどいない。
歴史的背景を知らなくともこの空間にひとりいることで私は欧州に来ていることを実感した。
そして、アイスランドの火山灰の懸念にもかかわらず、よく来たな。と感慨に浸った。

アンティクヴァリウム
アンティクヴァリウム

丸天井の空間を抜けると、寝室やら様々な部屋の空間となる。豪華絢爛、絢爛豪華な部屋の数々。
絢爛であることはよくわかった。ほんとうにこれでもかと絢爛な部屋が出てくるのである。
しかし、どういう謂れのある部屋なのかとんとわからない。
そして、その順路の所々にゆかりの品々の展示。これもどういう謂れのあるものかわからぬ。
だいたいヴィッテルスバッハ家が何者であるのかよく知らぬから無理もない。
やはり、謂れを理解しながら巡回しないと厳しい。「絢爛」を繰り返すだけの非道い記事となる。

ヴィッテルスバッハ家ゆかりの品々寝室

(左)ヴィッテルスバッハ家ゆかりの品々
(右)寝室

よくわかったことは、この絢爛な空間は迷路のようだということで、まさに「迷宮」ですな。
そんなのは宮殿はみんな迷路みたいなもんかも知れないが、とにかくここは順路がわかりにくい。
一応は順路の標識が出ているのだが、どちらを示しているのか判らぬ箇所があり困った。
私などは真っ暗な階段の方に向かおうとしたら、そこは見学場所ではないと注意されてしまった。
いや、確かに標識はこちらの真っ暗な階段の方向を示していたと思ったのだが…。
さて、次回はこの「迷路」からなんとか脱出し、いよいよ大ビヤホールに向かうことにしましょう。

見学順路を示す標識

いささか頼りない見学順路を示す標識

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コメント 6

nyankome

ヨーロッパの宮殿は広大かつ複雑ですね。
>いよいよ大ビヤホールに
楽しみです。(^_^;)
by nyankome (2010-06-10 00:56) 

orange

洞窟。”グロッテ”って呼ばれていますが、
なぜかこの時代のお城の庭や宮殿にはつきものの空間ですね。
王侯貴族の方達が、ご自分のお宅に
異国情緒を演出するため、物語的な空間を作り出すだめに
作らせたらしいです。
ベットをご覧になって小さい!と思いませんでしたか?
ババリアの人は小柄です。(昔はもっと小さかった?)
>いよいよ大ビヤホールに向かう
楽しみです!
by orange (2010-06-10 09:53) 

TaekoLovesParis

わぁ、なつかしい。行ったのは3年前。
チケット売り場で「ツァーが×時からはじまるから、宝物館を先に見て、ここに戻っておいで」と言われ、説明つきでした。これがマキシミリアン×世の肖像画、これは、ルートヴィヒ×世の、、と言われても、歴史がわからないと、、でした。でも、金ぴかで装飾品も立派、それぞれの部屋に趣向がこらされていて、すごかったですね。
by TaekoLovesParis (2010-06-11 01:28) 

Studio-Oz

こんばんは。

装飾の極みといえる建築ですね!
生で見てみたいものです・・・
by Studio-Oz (2010-06-11 21:54) 

りんこう

nyankome さん。こんにちは!
以前シェーンブルン宮殿に行ったことがあるのですが、
その時は順路がとてもよくわかりました。
日本語のオーディオ・ガイドもあって、よく理解できた憶えがあります。
こんなところに住んだら、目的の部屋にたどりつくだけでも大変そうです。

orange さん。こんにちは!
さすがお詳しいですね。確かに貝殻の空間は他の部屋とは異質の空間でした。
言われてみれば、ベッドも小さかったような。
ああ。orange さんに案内してもらえばよかった!

Taeko さん。こんにちは!
むかし世界史は大の得意だったんですけれどね。
まあ、教科書にもヴィッテルスバッハ家のことは出てこなかったと思いますが。
とにかく立派な部屋の数々だということだけはわかりました。
まだまだTaeko さんが行ったであろう場所が出てきますよ。

Studio-Oz さん。こんにちは!
謂れはわかりませんが、やっぱり生で見ると圧倒されますよ。
丸天井の空間とかそうでした。来てよかったと思いましたよ。

yukitan さん、てんとうむしさん、PENGUING さん、ほりけんさん、
アマデウスさん、takemovies さん、桔梗之介さん、ぷーちゃんさん、
aranjues さん、Pace さん、キナコさん、toshi さん、江州石亭さん、
dora さん、kakasisannpo さん、いっぷくさん、palette さん、
haru さん、toshiro さん、kuwachan さん、らいち。さん、りぼんさん、
nice! ありがとうございます!
by りんこう (2010-06-12 13:29) 

りんこう

mami さん、miyoko さん、Mimosa さん、りゅうさん、くーぷらんさん、
kurakichi さん、nice! ありがとうございます!
by りんこう (2010-07-18 10:40) 

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