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ウフィッツィ美術館② [2008イタリアの旅]

ウフィッツィのジョットの展示室に入室した私はドでかい五角形の宗教画を眼前に。
そして購入したガイドブックを開いて解説を読んでいたのだった。
ガイドブックは懇切丁寧に絵画のいわれや解釈などを解説していた。
ふむふむ。と作品とガイドブックとに交互に目をやっていた私だったが、
この調子で進行していたら、今宵無事にローマに帰還しているか知れない。時間は限られている。
残念だけれど、適当に時間を見計らい先に歩みを進めなければならない。

さて、私がウフィッツィ美術館で私が楽しみにしていたのは、まずボッティチェリの作品群だった。
あまりにも有名な「ヴィーナスの誕生」。ウフィッツィというと、まずあの絵画が第一に思い浮かぶ。
そして、ダ=ヴィンチ。「受胎告知」は昨年来日し、私も上野の国立博物館で鑑賞済み。
ここでおよそ半年ぶりの再会となるのを楽しみにしていた。
それとは逆にティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」は今年来日予定。
本場で鑑賞し、数ヶ月後、東京で再会を果たすことができる。これはこれからの楽しみである。

今回イタリアを旅して、私はいつもながらの強行軍で美術館を見て回った。
あんまり多くを観てしまうと、一点一点の作品は印象に残らないかもしれない。
それでも、私はそういった美術作品の空間にいられるだけで幸せだった。
いうなれば、私は美術作品をじっくり鑑賞するというよりは、それらの作品を「浴びて」いたのです。
ウフィッツィでも「浴びて」いたのだけれど、やはり前述のようにお目当ての作品というのは存在する。


ピエロ・デッラ・フランチェスカ「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」

先に述べたジョットらの宗教画から観て回り、フィリッポ・リッピの作品などもよいけれど、
まず私が、じっくりと歩みを止めて凝視してしまったのが、上に示した作品。
ピエロ・デッラ・フランチェスカの「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」である。実はこれもお目当ての作品。
私はウルビーノ公爵夫妻が何者であるかは知らない。知らないが故に想像が広がる。
右の男は鉤鼻である。そして眠そうな眼をしている。ヘンテコな赤い帽子をかぶっている。
左の女は鈴木その子もビックリの美白である。おでこが広い。そして2人の背後の景色は何なのか。

これはまったくもってインパクトのある絵画だ。2人とも真横を向いているのがまた印象的。
実物は想像していたよりも色褪せていた。もっと鮮やかな色なのだと思っていたのだけれど。
この2人は一体何を考えているんでしょうか。結局ウルビーノ公爵夫妻の正体はわからずじまい。
わからないけれど、きっとこの絵のまんまの人だったのでは。その方が面白い。
ニヤニヤしながら怪しい私は展示室を移動。ポッライウォーロの作品の展示室へ出た。

   
「フィレンツェ-芸術都市の誕生 展」のチラシとティケット

そういえば、4年前。東京都美術館で「フィレンツェ展」みたいなのがあって、
そこの目玉作品がポッライウォーロの「貴婦人の肖像」という絵画だった。
この絵画も「ウルビーノ公爵夫妻の肖像」同様、真横を向いた肖像画。
だけど、ヘンテコな感じはしなくて、まさに「貴婦人」。ラピスラズリの背景も印象的だった。
彼女とももしや再会できるのかな。という期待はあったのだけれど、彼女はどこにもいなかった。
当該の個所には「貸出中」みたいな札が貼られてあったのだ。どこいっちゃってたの?ぎゃん!!!


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TaekoLovesParis

お目当ての絵が貸し出し中だと、肩の力が抜けますよね。
右上の写真「ダビデ像」ですよね。でも「ダビデ像」って、街中で見た気が
するけど、いくつもあるんですか?
by TaekoLovesParis (2008-02-07 20:17) 

りゅう

ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」観たいです!!
「ウルビーノのヴィーナス」がりんこうさんを追いかけてくるんですねー!
再会へのカウントダウンが始まりましたね!(^_^)/
by りゅう (2008-02-09 12:28) 

りんこう

Taeko さん。こんばんは!
「ダビデ像」は僕が知る限り、フィレンツェに3体あります。
ひとつは記事に掲載したシニョーリア広場のものでレプリカ。
ひとつはアカデミア美術館にあるもので、これはオリジナル。
もうひとつはミケランジェロ広場にあるレプリカです。
あ。お土産売り場にはちっちゃいダビデ像がいっぱいあったなぁ…。

りゅうさん。こんばんは!
きゃあ。「ウルビーノのヴィーナス」が私を追いかけてくるなんて!
彼女は私のことを憶えていてくれているのでしょうか?
鑑賞したら、また記事にしますね。
by りんこう (2008-02-12 23:12) 

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