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パリ2日目の朝 [2018パリの旅]

2018年5月4日(金) 午前8時39分 フランス共和国 パリ

昨晩の食事
パリ1日目の夕食。サンジェルマンの「レオン」でムール貝(17.90ユーロ)とビール(8.60ユーロ)

パリ2日目。今日は朝からルーヴル美術館へやって来た。
昨晩はオルセーで名画をじっくり堪能。それはオルセーが木曜に夜間開館しているからできたこと。
じゃあ今日は?今日は金曜。金曜はルーヴルが夜間開館を実施している曜日である!
ということは、今日は1日ルーヴルを朝から晩まで味わうことができるということなのである!
ただし、私は前の記事にも載せたとおり、今回は「パリ・ミュージアム・パス」を所持していない。
つまり、当日ルーヴルへ行ってチケットを購入せねばならない。
というわけなので、私は朝からルーヴルに来たわけなのである。

ルーヴル
ルーヴルへ

5月初めのパリの朝。まだひんやりとする。ちょっと寒いほどである。
宿から徒歩圏内のルーヴル。歩いて行くと、ピラミッド前に行列ができていた。
時刻は午前8時40分頃。開館の20分前。列はあるが、まだまだ長蛇の行列というわけではない。
100人並んでいるかどうかという感じであった。これならば、さほど待たずに入場できるはずだ。
周りでは、黒人の若者たちがパリの絵はがきやエッフェル塔のミニチュアを売ろうとたむろしている。
どれだけの人が購入するのであろうか。

ルーヴルのピラミッド
ピラミッド前

午前9時を数分過ぎた頃。列が動き出した。荷物検査を通過し、ガラスのピラミッドの中へ。
ガラスのピラミッドの中へ入ったからと言って、名画とすぐにご対面できるわけではない。
入場してからチケットを購入する必要がある。
チケット券売機があるエリアを見ると。これが全然並んでいなかった。
券売機にクレジットカードを挿入して、簡単に購入完了である(15ユーロ)。
これならば今回はやはり「パリ・ミュージアム・パス」を購入しなくても大丈夫であった。

ピラミッドの下
ピラミッドの下

さっそく鑑賞!と行きたいところであるが、朝飯をとっていない。
ピラミッド内にあるパン屋「PAUL」でクロワッサンとパン・オ・ショコラを購入して食べる。
腹ごしらえも済んで鑑賞!と意気込むが、私はどこの展示室に行ったらよいか悩んでしまった。
今更ながらルーヴルは巨大である。
ルーヴルにいくら朝から晩までいられるとしても、当然すべてを鑑賞するのは不可能なのである。
こんなのは当たり前のことで、だいたいすべてを鑑賞しよう!と思っていることが間違いである。

Paul
ルーヴルのPaul

そんなわけで、例えば、お目当ての作品に「会いに行く」という明確な目的を持つだとか。
あるいは、そういうあてが無くとも何か素敵な作品に邂逅できれば…。
という、ぼんやりとした気持ちでいた方がきっといいのである。
まあ、私も朝から晩まで連続してルーヴルで過そうだなんて考えていない。
夜間開館の利点は生かすつもりでいるが、お昼はちょっと別のところに行きます…。
チケットを購入すれば、その日は1日出入り自由であるから、お昼は抜け出します。
まあ、そのおはなしはまた後日…。

サモトラケのニケ
サモトラケのニケ

遅ればせながら、今回のパリ取材。私はいくつか目的があった。それをここで明らかにしておく。
①美術館で名作を堪能する
②何か映画を観る
③墓参をする
④カエルを捕獲する

チマブーエ
チマブーエの作品の前で先生のお話を聞く子供たち

こういう縛りを設けてしまうと、自由な行動はできなくなるのである。
しかし、逆にこういうのがないと、私は何をしたらいいのか判らなくなってしまう。
この4つの縛りがどのような結果になったのか。徐々に明らかにしていくことにしましょう。
まず、「①美術館で名作を堪能する」は難易度が低いし、目的を達成したと言ってもいいのかな…。

グランド・ギャラリー
グランド・ギャラリー
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チーズを買う [2018パリの旅]

2018年5月4日(金) 午前10時05分 パリ ルーヴル美術館

洗礼者聖ヨハネ
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)「洗礼者聖ヨハネ」

ルーヴル美術館には古代エジプトや古代ギリシアの貴重な展示物も多数ある。
それなのに、私はグランド・ギャラリーにやって来てしまった。
幸せなことに、これまでも私はルーヴルを訪れる機会が何回かあった。
その度に訪れるグランド・ギャラリー。今回も真っ先にここに来てしまったのだった。
それは、やはりこのグランド・ギャラリーの右側の部屋にかの「モナリザ」がいるからなのだろうか?

モナリザ
モナリザの部屋

グランド・ギャラリーの手前の部屋には初期ルネサンスの作品群。
ボッティチェッリの作品なんかもあるわけだが、ここで私はある断り書きを見た。
『「赤い縁なし帽をかぶった若い男性の肖像」は貸出中』というもので、貸出先は東京であった。
これはつまり、現在国立新美術館で開催中の「ルーヴル美術館展」に貸し出されているのである。
アルチンボルドの「四季」の内、「春」、「秋」なんかも同様に貸し出されていた。

貸出中①
「赤い縁なし帽をかぶった若い男性の肖像」は貸出中

貸出中②
アルチンボルドの「春」、「秋」は貸出中

先日、私はこの「ルーヴル美術館展」に行ってきたのである。
土曜の夜間開館の時に行ったので、混雑もなく快適に鑑賞することができた。
「赤い縁なし帽をかぶった若い男性の肖像」、「春」、「秋」も確かにそこでしっかり観ることができた。
この国立新美術館の「ルーヴル美術館展」は肖像画に焦点を当てたもの。
歴史の教科書や資料集で見覚えのあるような作品が何点かあった。
彫像作品がかなり多く、中でも巨大なナポレオンの大理石像はよく運んできたなと思った。

貸出中③
「ミラノの貴婦人の肖像」はルーヴル・アブダビに貸出中(貸出中の作品だらけだったわけではない…)

話がそれた…。
さて、私はドゥノン翼のグランド・ギャラリーの辺りを見ることに時間を費やし、お昼近くとなった。
ここで一旦、ルーヴルの外に出ることにした。
今日は金曜日でルーヴルは午後9時45分まで開館している。また夕刻に来ればいい。
今日は他に取材予定のところがあるので、そこに行くことにする。
その前にお昼である。いや、そのお昼のさらに前にお土産を買ってしまうことにした。

ナポレオンの戴冠式
ジャック=ルイ・ダヴィッド(1748~1825)「ナポレオンの戴冠式」

アポロンのギャラリー
アポロンのギャラリー

お土産とはチーズである。家族に頼まれていたのである。
何か珍しいチーズを。ということであるが、私はチーズは好きだが、決して詳しくはない。
でも、確かに帰国後、そんな珍しいチーズをつまみながらワインを飲むのは幸せな感じがする。
そんなわけで向かったのは、ルーヴルから歩いて行ける「フロマジュリー・ヒサダ」である。
ここは日本人が開いたチーズのお店で、日本人スタッフが常駐しているというから安心である。

オペラ大通り

私はスタッフにどんなチーズが好みかと尋ねられた。
「ちょっとしょっぱめのがいいですかね」とかなんとか、いかにも酒飲みが言いそうな回答である…。
スタッフは私のこんなしょうむ無い回答にも、しっかり対応してくれた。
ただし、私には問題があったのである。
それは、以前の記事にも載せたとおり、私の宿泊先に冷蔵庫が無いことなのであった…。
これでは帰国までの間、どうやってチーズを保管しておいたらいい?

パレ・ロワイヤル付近で

私はこの悩みをスタッフに率直に打ち明けた。スタッフは困惑気味だったかもしれない…。
だいたいチーズを買いに来ているのに、部屋に冷蔵庫が無いだなんてどうかしている。
帰国の日に訪れればよいのかもしれないが、その日は日曜日であり、たぶんお店はお休みであろう。
こんな阿呆な状態であるが、スタッフは冷蔵庫が無くても持ちそうな乾燥チーズを勧めてくれた。
「Severac」というチーズで、これをちょっとしたかたまりで買って25ユーロであった。
他に、「Brie Noir」というブリーチーズを乾燥させたチーズも勧められ購入(0.120kgで4ユーロ)。
これらを真空パックしてもらった(0.50ユーロ)。
帰国後食べたが、珍しいチーズをつまみながらワインを飲むという幸せを見事満たしてくれた。
しかし、購入できるチーズは限られた。今度は冷蔵庫がある部屋に泊まろうと思ったのだった…。

フォー
お昼はモリエール通りのベトナム料理店「PHO 14」でいただいた(フォーとビールで14ユーロ)
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パリで映画を観る(1本目) [2018パリの旅]

2018年5月4日(金) 午後2時03分 パリ ベルシー駅

シネマテーク・フランセーズ
シネマテーク・フランセーズ

ベトナム料理店でフォーを食し、お土産として買ったチーズを宿泊先に置いてきて、再び外出。
メトロに乗って、やって来たのはパリ南東部のベルシー地区である。
ここで今回のパリ取材の目的のひとつである「②何か映画を観る」が登場する。
ベルシー地区で映画。私はシネマテーク・フランセーズに行こうとしているのである。
シネマテーク・フランセーズはフランス政府が出資している映画に関する文化施設である。

ここに来れば、古今東西の様々な映画を観ることができる。
2014年、私はここでジャック・タチ監督の喜劇映画「ぼくの伯父さん」(1958年)を鑑賞している。
映画が誕生した街、パリで名作フランス映画を観ることができたのである。
え?言葉はわかったのかって?
それは「ぼくの伯父さん」をご覧になった方ならおわかりでしょう。
この映画、セリフがほとんど無いから何の問題も無かったのです…。

大人は判ってくれないのパネルが
シネマテーク内で。「大人は判ってくれない」(1959年)の大きなパネルが

じゃあ今回は?
当然、私は何の当てもなくシネマテークに来たわけではない。
渡航前からシネマテークのホームページを閲覧し、上映プログラムを確認していたのである。
そこで今回選んだ作品…。
それは、セルゲイ・エイゼンシュタイン監督の「戦艦ポチョムキン」(1925年)である。
映画編集のモンタージュの理論を確立した作品として知られている映画史に燦然と輝く作品である。
もちろん、サイレント作品であるし、以前なんとなく見たこともあった。だから大丈夫であろう。

シネマテーク内には、上映のタイムテーブルなどが掲載された冊子が無料で置いてある。
これがなかなか立派なもので、私はいつも記念に持ち帰っている。
その冊子内のタイムテーブルを指さし、「この回のチケットを…」と言ってチケット購入(6.50ユーロ)。
映画は午後3時から。まだ数十分の時間があった。

プログラム(無料)
シネマテークのプログラムは無料で置いてある

シネマテーク内の売店に行ってみることにした。
2014年に訪れた際は年始だったからか、この売店は閉まっていた記憶がある。
それが今はしっかり開いている。決して広い空間ではないが、映画の専門書やDVDが所狭しと並ぶ。
ここにいたら時間が経つのがあっという間のような気がする。
しかし、映画の上映まではあと30分を切っている。
さて、何を買おうか?

私はまずDVDを購入したかった。
日本での購入が難しいフランス映画のDVDがあったらそれでもいいが、やはり言葉の壁がある。
じゃあ、日本映画のDVDではどうだろうか?
そこにフランス語字幕がついていれば、語学の勉強にもなるではないか。
そんな発想で私が選択したのは黒澤明監督の「蜘蛛巣城」(1957年)である。
「蜘蛛巣城」。壮絶なラストシーンは印象に残っているのだが、もう一度しっかり観ておきたかった。
音声は日本語。フランス語字幕あり。DVDとBlu-Rayの2枚組(25ユーロ)であった。
しかし、これを帰国後、未だに観ていないんだな(だめだな…)。

買ったもの①
フランソワ・トリュフォー展の図録

他に、2014年にシネマテークで開催されたフランソワ・トリュフォー展の図録(35ユーロ)。
シネマテークのディレクターであったセルジュ・トゥビアナ氏による編である。
昨晩、オルセーで購入した「バルト三国の象徴派絵画展」に続き、これも持ち帰るのがたいへんそう…。
さらに、フランソワ・トリュフォー監督の作品をモチーフにしたトートバッグを発見し、即購入決定。
16.90ユーロとはっきり言って高いのだが、これはファンならば買わずにはいられない。
他にも、スコセッシ、ゴダール、ジャームッシュ、黒澤明等のトートバッグもありました…。

買ったもの②
「蜘蛛巣城」のフランス版DVDとトリュフォー監督のトートバッグ
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