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早朝の列車 [2009中欧2ヶ国の旅]

2009年5月2日(土)、現地時間 午前7時00分、プラハ Hotel Evropa

取材2日目。今日は朝からプラハを離れ、まずはクトナー・ホラという町を日帰り取材である。
今回の取材では1週間で6つの世界遺産を観て回るということを標榜していた私。
クトナー・ホラという町はその6つの世界遺産のうちのひとつであった。
プラハ本駅から列車でクトナー・ホラまでは1時間ほど。
渡航前からトマス・クックの時刻表を見て、乗車時間を決めていた。
午前7時56分にプラハ本駅を出発、午前9時にはクトナー・ホラ到着という具合である。

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Hotel Evropa

午前6時過ぎに起床した私は、早朝の列車の乗車しなければならないことを考え、
Hotel Evropa で提供される朝食を食べずにチェックアウトしようかとも考えた。
朝食は午前7時からということなので、ここで呑気に朝食をとっていると、
プラハ本駅からクトナー・ホラに向けて出る午前7時56分の列車に間に合うか微妙なところ。
しかし、前回のロンドン取材の最後の晩、私はろくな食事にありつけなかったではないか。
あのとき私は、食事はとれる時にとっておけという教訓を得た。やはり朝食はとっておこう。

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Hotel Evropa のカフェー①

朝食が提供されるのはHotel に併設されたカフェーの2階ということだった。
ここは昨晩、ビェールをいただこうとして、接客が遅いばかりに断念したところ。
このカフェーの装飾は価値あるものらしく、よく観てみたい気持ちもあったのだ。
広島の産業奨励館を設計したレツルが特にかかわったのがこのカフェーらしいのである。
ここは今一度、朝食ついでにカフェーの様子を観てみようではないか。
列車にも急いで食べればきっと間に合うさ。私はカフェーに向かった。

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Hotel Evropa のカフェー②

朝食は何のことはない。普通のバイキング形式である。
ただ、ここであれこれと食べ物をよそってきてしまっては列車に間に合わぬ。
欲張って食事をすることはせずに、今回はこの内装を楽しむことにしよう。
昨晩と打って変わって誰もいないカフェー内部。まるで独り占めしたような気分。
そこかしこの装飾を観るとよく解らぬが確かに一風変わったデザインだ。どうですか?
雰囲気を数分間味わって、午前7時10分頃、朝食終了。急いでチェックアウトである。

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カフェーの天井の装飾

Hotel Evropa をチェックアウトして、人通りも少ない早朝のヴァーツラフ広場に出る。
ここで、国立博物館を背景に記念写真。急いでいる割にはまだ余裕の私。
その後、地下鉄に乗ってプラハ本駅に移動するためMůstek 駅で列車を待ったが、
早朝だからなのか、土曜だからなのか、はたまたその両方だからか地下鉄がなかなかこない。
だいぶ時間をロスしてしまった。時間はまだ余裕はあったはずなのに、これには当てが外れた。

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ヴァーツラフ広場

更にはMůstek 駅からプラハ本駅へ行くには、一度Muzeum 駅で乗り換える必要があるのだが、
Muzeum 駅で下車し、プラハ本駅の路線にホームを移動しようとしたところ、
阿呆な私は何と間違えて地上に出てきてしまった!あかん!ちっとも順調でない。
これでは7時56分のクトナー・ホラ行きの列車までいよいよ余裕がなくなってきた。
やはり朝食をとったのが仇となってしまうのか。それでもまだ諦めずにプラハ本駅を目指す。
結局、スーツケースを引きずりながら、プラハ本駅に着いたのは7時53、54分頃だった。

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Můstek 駅のホームにて

ここでクトナー・ホラ行きの切符を購入し、引きずっているスーツケースをコインロッカーに収納し、
そんなことをしていると、あと2、3分後に発車する列車に間に合うとは到底思えなかった。
何しろ、切符売場には行列ができていて、すぐに購入できるような状態ではないのだ。
取材時間の限られている私はクトナー・ホラ行きを諦め、プラハの取材に徹することも考えた。
しかし、それでは1週間で6つの世界遺産を巡るという計画が初っ端から頓挫ということになる。
それではきっと後悔するだろう。私は次のクトナー・ホラ行きの列車を待つことにしたのだった…。
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次の列車は… [2009中欧2ヶ国の旅]

2009年5月2日(土)、現地時間 午前8時00分、プラハ プラハ本駅

今日の予定をおさらいすると、まず私はクトナー・ホラという世界遺産の町へ向かう。
クトナー・ホラ取材の後、夕刻になる前にプラハに戻ってくる。そしてプラハの取材。
プラハも世界遺産に登録されている街だから、その世界遺産登録地域へ行けば、
私は取材2日目にして世界遺産を2つ制覇したことになるのである。
そして、夜には早くもチェコ共和国を後にして、夜行列車に乗ってポーランド共和国へ。

そんな青写真を描いていたのだが、いきなりクトナー・ホラ行きの列車を逃すぐだぐだぶり。
予定していた午前7時56分の列車はとっくに発車してしまっていた。
次にクトナー・ホラへ向かう列車はいつなのか知らん。切符売場のおばはんに尋ねてみた。
すると、このおばはん。ハエでも払うかのように手を大きく振り、
「そういうことはインフォメーションで聞いてちょうだい」というのだった。けっ。

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焦っていて、あまり写真を撮っていませんでした。チェコのコイン画像をお楽しみください。

インフォメーション?確かに駅構内にはインフォメーションらしきところがあったが、
どうも人がいる気配がない。窓口にカーテンがかかっている状態なのである。
狼狽した私はとりあえず引きずっているスーツケースをコインロッカーに収納しようとした。
しかし、コインロッカーもどこなのか?ガイドブックによれば地下1階にあるということだが、
その地下に続く階段を覗いてみれば、先は真っ暗闇となっている。改修中のようだ。
この真っ暗闇はこれからの私の旅路を暗に示されているかのようで気味が悪かった。

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焦っていて、あまり写真を撮っていませんでした。チェコのコイン画像をお楽しみください。

どうにも困った私はなんとなしに2階まで重いスーツケースを持ち、階段をあがってゆく。
すると、あったあった。ズラリと並んだコインロッカー。
ロッカーは地下階にある。というガイドブックの表記は間違いであったのか。
まあ、地下が改修中で一時的に2階にロッカーを移動したのかも知れぬが、よくわからぬ。
60コルナのコインを投入すれば、ロッカーには24時間荷物を預けることができる。
ここで、このスーツケースとは今夜の夜行列車に乗るまでしばしのお別れである。

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プラハ本駅のコインロッカー

さて、身軽になったはよいが、クトナー・ホラ行きの列車がいつなのか、未だ判らぬまま。
せんかたないまま、そのまま2階で水を購入するなりしていたが、
よく見ると、バックパッカーの集団がとある窓口に集っているではないか。
この窓口はカーテンで閉められていることもなく、明らかに誰かが対応をしてくれている。
ははん。あれこそが切符売場のおばはんがいうインフォメーションなのであろう。
ようやく、手がかりらしきものを見つけた私はその窓口に近づいて行った。

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焦っていて、あまり写真を撮っていませんでした。チェコのコイン画像をお楽しみください。

窓口は2つあったが、2つの窓口が同じ業務をしているわけでもなさそうである。
窓口上部に掲げられたチェコ語の看板から何となくそのように察せられる。
もちろん、私はチェコ語はまったくわからないのだが。
そう。まったくチェコ語はわからないのだが、想像力を逞しくして推理を試みる。
その結果、この2つの窓口は国際線のインフォメーションと国内線のインフォメーション、
この2つに分かれているのであろうという結論に達し、国内線と思われるほうに並んだ。

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焦っていて、あまり写真を撮っていませんでした。チェコのコイン画像をお楽しみください。

そして、順番が来るや私は窓口のおばはんにガイドブックのクトナー・ホラのページを示し、
ここに行きたい。と訴えたが、そんな輩を普段から多く相手にしているであろうこのおばはん。
迷いもなくプリンタでなにやら印刷を開始。そして差し出されたる紙面には、
次のクトナー・ホラ行きの列車の時刻が、更には適当な時刻にプラハに帰ってこられるよう、
クトナー・ホラからプラハ本駅へ帰ってくる復路の列車の時刻も裏面に数本印刷されていた。
ああ、これで1週間で6つの世界遺産制覇の夢がつながった。助かった!

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おばはんに印刷してもらったクトナー・ホラ行きの列車情報
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クトナー・ホラに到着 [2009中欧2ヶ国の旅]

2009年5月2日(土)、現地時間 午前8時40分、プラハ プラハ本駅

おばはんに印刷してもらった紙を見ると、次のクトナー・ホラ行きの列車は午前9時09分発。
発車の時刻まであと30分程だ。時間はロスしたが、この列車でクトナー・ホラへ行こう。
切符売場へ戻って発車時刻が印刷された紙を見せると、すんなりと乗車券を購入できた。
あとは構内の電光掲示を眺め、発車のホームが表示されるのを待つばかり。
そのうち、電光掲示に4番のホームから出発されるとの表示が出た。
さっそく4番ホームに向かったところ、列車が既に待機していたのでこれに乗車。

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クトナー・ホラへの乗車券

定刻に列車は動き出した。美しい街プラハを列車はどんどん離れて行く。
さて、クトナー・ホラに向かうには、Kolín という駅で一度乗り換えをせねばならない。
乗り換えをせずにクトナー・ホラに行ける列車もあるにはある。
当初乗車するはずだった午前7時56分プラハ本駅発の列車ならば乗り換えの必要は無かった。
しかし、その列車は逃してしまった駄目な私。ここは乗り換えに失敗しないようにしなければ。

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プラハ本駅のホームにて

印刷してもらった紙によると、Kolín 駅に列車が着くのが午前9時57分ということだったので、
私は乗車中、ちらちらと時間を確認して、Kolín 駅到着の時刻を逃さぬようにしたのだ。
だが、やがて時刻は午前10時を回ってしまった…。
おかしい。まだ、Kolín 駅に列車は停車していないはずである。
どぎまぎしながら車窓から景色を眺めていたところ、Kolín 駅に停車。時刻は午前10時06分。
列車の時刻は正確ではないようだ。クトナー・ホラへの列車はもう発車してしまったのでは…。

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Kolín 駅に着いたところ

内心心配していた私だったが、そんな心配は全然無用で、
見れば、向こうのホームに確か2~3両だったと思うがかわいい列車が停車していた。
あの列車に乗り換えて、クトナー・ホラへ向かえば良いのであろう。と思われた。
実際、何人かの観光客が私と同じ列車から下車し同じホームを目指していた。
列車はその観光客たちが残らず乗車したのを確認してからKolín 駅を発車したのだった。
クトナー・ホラまではKolín 駅から10分程。すぐに私はめでたくクトナー・ホラ本駅に着いた。

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クトナー・ホラ本駅に着いたところ

私はまず、このクトナー・ホラでは旧市街地域を取材したかった。
だが、旧市街はクトナー・ホラ本駅からは少し離れたところにある。歩くと30分程かかるという。
それよりは、クトナー・ホラ本駅からKutná Hora město 駅に向かう列車を利用したほうが便利。
Kutná Hora město 駅という駅は旧市街により近い所に位置する駅なのである。
見れば、またむこうのホームにKutná Hora město 駅に向かう列車(2両)が停車している。
順調である。これに乗り換えて、揺られることほんの数分。Kutná Hora město 駅に着いた。

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Kutná Hora město 駅

いよいよ世界遺産、クトナー・ホラの町を歩きだす私。遥々来たぜ函館。といった感が強い。
いや。函館でなくクトナー・ホラ。田舎である。なんせこの町の人口は2万人ほどなのだそう。
とはいえ、町のあちらこちらに名所の場所を示す看板が設置されていて迷うことはない。
この案内に従い町を歩きだすこと10分程。美しい広場に出た。ここは名所に違いない。
そう思って、ガイドブックを確認すると、パラツキー広場という旧市街の中心部だった。
パステルカラーの建物と、くもひとつない青空。やっぱりこの町には来てよかった!

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パラツキー広場

クトナー・ホラへの到着は計画通りにいかなかったとはいえ、
時刻を確認すればもう少しで午前11時ころで、実はこれも都合が良かったのである。
なぜならば、私はクトナー・ホラでぜひとも入りたいお店があったのであるが、
そのお店が営業開始するのが午前11時からということだったからである。
そこはどんなお店かというと、まあ、チェコと言えばビェールだよねぇ…。

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標識
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