オルセー美術館 [2018パリの旅]
2018年5月3日(木) 午後5時04分 フランス共和国 パリ
ポン・ヌフを渡りパリ左岸へ。
宿からオルセーまでは徒歩圏内であるので、のんびりとセーヌ川沿いを歩いて行く。
立ち並ぶブキニストを横目に見ながら、なんとも幸せな気分で歩いているとオルセーが見えてきた。
さて、行列は?
これがまったく並んでいなかった。パリ・ミュージアム・パスは必要なかったのである。
荷物検査を受け、カウンターでチケット購入(12ユーロ)。すんなり入場できた。
オルセー美術館
美術館内部もさほど混雑していない。これならじっくり鑑賞できるであろう。
順路など決めずに適当に歩いたけれど、おなじみの絵画が次々と登場するからやっぱり楽しい。
かつて来日してくれた絵画との再会もあり、元気にしているようで何よりであった。
向こうが私のことを憶えてくれているわけはないけれど、絵画は会いに行くものなのだと思う。
地上階のカバネル、ブグローといったアカデミック絵画の登場人物達の恍惚とした表情に見とれ…。
2階のアール・ヌーヴォー展示室では、家具の鏡面に映る自分の姿をカメラに収めるのに四苦八苦…。
そして、5階では印象派の巨匠達のオンパレード。展示室を移動するのが本当に名残惜しく感じられた。
しかし、これらを見て回ると…。やはり、巨大な美術館は疲れるのだった…。
そんな状態で、あ。ゴッホを観ていない…。ということになり、ゴッホの展示室を探す始末である。
パリ到着直後、夜間開館を有効利用できたのはいいが、オルセー美術館。やはり手強いのであった…。
ウィリアム・アドルフ・ブグロー(1825~1905)の作品
フランソワ・ポンポン(1855~1933)の「白熊」
アール・ヌーヴォーの家具
印象派の展示室
ゴッホの展示室
こうして常設展を一通り回った後(これはかなり疲れる)、特別展も観ることにした。
特別展は「Âmes sauvages」という展示であった。
これはバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の象徴派絵画を紹介するものである。
今から7年前。バルト三国を訪れたことのある私である。
なんとなく関心があったので入ってみた。
特別展「Âmes sauvages」
たいした知識も無く入ってみたが、確かにここは常設展示とは違う、またオリジナルな空間であった。
なんとなく、観ていて重苦しくなる作品が多いように感じられた。
これは以前、国立西洋美術館へ「ムンク展」(2007年)を見に行ったときの感覚と似ている。
あの時は鑑賞後、気持ちが悪くなったというか、かなり気分がへこんでしまったのである。
そこまでとはいかないまでも、この特別展は観ていて不安な気持ちになる作品が多かったように思う。
北方の国ってこうなのかな?と乱暴にくくってみるが、何に起因するものなのかはよくわからない。
Ferdynand Ruszczyc(1870~1936)「Nec mergitur」
Johann Walter-Kurau(1869~1932)「Jeune paysanne」
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(1875~1911)「Le passé」
リトアニアの画家、チュルリョーニス(1875~1911)の作品も多数展示されていた。
この画家は、私が知っている唯一のバルト三国の画家である。
バルト三国への旅行を計画しているときに興味を持ったのだが、手に入れられる情報が少なかった。
この人は作曲家でもあるから、新宿のタワー・レコードで弦楽四重奏のCDを入手して聴いたりもした。
(同じCDがオルセーの売店でも売っていた)
リトアニアでは、カウナスにある国立チュルリョーニス美術館というところに行ってみたかった。
結局、時間が無く断念したので、実際の絵画作品を目の前にしたのはおそらく初めてだと思う…。
(その代わりに訪れたのはグルータス・パークというところであった…)
チュルリョーニスの連作「天地創造」
展示では国立チュルリョーニス美術館から何点も貸し出されているようだった。
中でも、代表作とされる「天地創造」の連作が展示されていたのはラッキーだった。
チュルリョーニスは生物学的なものにも関心を持ちながら、この連作で抽象的な世界を展開している。
「天地創造」というと、ハイドンに同名のオラトリオがある。
作曲家でもあったチュルリョーニス。どんな音を想いながらこの連作を描いたのであろう?
興味深い展示であったので、この特別展、つい図録を購入してしまった(45ユーロ)。
日本の展覧会の図録ですら後で見ることがないのに…。
それがフランス語の図録である…。けっこう分厚い。これは日本に持ち帰るのがたいへんだ…。
特別展の図録
ポン・ヌフを渡りパリ左岸へ。
宿からオルセーまでは徒歩圏内であるので、のんびりとセーヌ川沿いを歩いて行く。
立ち並ぶブキニストを横目に見ながら、なんとも幸せな気分で歩いているとオルセーが見えてきた。
さて、行列は?
これがまったく並んでいなかった。パリ・ミュージアム・パスは必要なかったのである。
荷物検査を受け、カウンターでチケット購入(12ユーロ)。すんなり入場できた。
オルセー美術館
美術館内部もさほど混雑していない。これならじっくり鑑賞できるであろう。
順路など決めずに適当に歩いたけれど、おなじみの絵画が次々と登場するからやっぱり楽しい。
かつて来日してくれた絵画との再会もあり、元気にしているようで何よりであった。
向こうが私のことを憶えてくれているわけはないけれど、絵画は会いに行くものなのだと思う。
地上階のカバネル、ブグローといったアカデミック絵画の登場人物達の恍惚とした表情に見とれ…。
2階のアール・ヌーヴォー展示室では、家具の鏡面に映る自分の姿をカメラに収めるのに四苦八苦…。
そして、5階では印象派の巨匠達のオンパレード。展示室を移動するのが本当に名残惜しく感じられた。
しかし、これらを見て回ると…。やはり、巨大な美術館は疲れるのだった…。
そんな状態で、あ。ゴッホを観ていない…。ということになり、ゴッホの展示室を探す始末である。
パリ到着直後、夜間開館を有効利用できたのはいいが、オルセー美術館。やはり手強いのであった…。
ウィリアム・アドルフ・ブグロー(1825~1905)の作品
フランソワ・ポンポン(1855~1933)の「白熊」
アール・ヌーヴォーの家具
印象派の展示室
ゴッホの展示室
こうして常設展を一通り回った後(これはかなり疲れる)、特別展も観ることにした。
特別展は「Âmes sauvages」という展示であった。
これはバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の象徴派絵画を紹介するものである。
今から7年前。バルト三国を訪れたことのある私である。
なんとなく関心があったので入ってみた。
特別展「Âmes sauvages」
たいした知識も無く入ってみたが、確かにここは常設展示とは違う、またオリジナルな空間であった。
なんとなく、観ていて重苦しくなる作品が多いように感じられた。
これは以前、国立西洋美術館へ「ムンク展」(2007年)を見に行ったときの感覚と似ている。
あの時は鑑賞後、気持ちが悪くなったというか、かなり気分がへこんでしまったのである。
そこまでとはいかないまでも、この特別展は観ていて不安な気持ちになる作品が多かったように思う。
北方の国ってこうなのかな?と乱暴にくくってみるが、何に起因するものなのかはよくわからない。
Ferdynand Ruszczyc(1870~1936)「Nec mergitur」
Johann Walter-Kurau(1869~1932)「Jeune paysanne」
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(1875~1911)「Le passé」
リトアニアの画家、チュルリョーニス(1875~1911)の作品も多数展示されていた。
この画家は、私が知っている唯一のバルト三国の画家である。
バルト三国への旅行を計画しているときに興味を持ったのだが、手に入れられる情報が少なかった。
この人は作曲家でもあるから、新宿のタワー・レコードで弦楽四重奏のCDを入手して聴いたりもした。
(同じCDがオルセーの売店でも売っていた)
リトアニアでは、カウナスにある国立チュルリョーニス美術館というところに行ってみたかった。
結局、時間が無く断念したので、実際の絵画作品を目の前にしたのはおそらく初めてだと思う…。
(その代わりに訪れたのはグルータス・パークというところであった…)
チュルリョーニスの連作「天地創造」
展示では国立チュルリョーニス美術館から何点も貸し出されているようだった。
中でも、代表作とされる「天地創造」の連作が展示されていたのはラッキーだった。
チュルリョーニスは生物学的なものにも関心を持ちながら、この連作で抽象的な世界を展開している。
「天地創造」というと、ハイドンに同名のオラトリオがある。
作曲家でもあったチュルリョーニス。どんな音を想いながらこの連作を描いたのであろう?
興味深い展示であったので、この特別展、つい図録を購入してしまった(45ユーロ)。
日本の展覧会の図録ですら後で見ることがないのに…。
それがフランス語の図録である…。けっこう分厚い。これは日本に持ち帰るのがたいへんだ…。
特別展の図録
こんばんは。
先日は被災応援のnice!をありがとうございました。
オルセー、すごいですね~!自分で想像していたより大きいし、名画の数も数えきれないですね。ルーブルと同じで何日もかけて訪れるべきでしょうね。ぜひ一度行きたいものです。
by coco030705 (2018-06-30 21:30)
巨大美術館、一日中いても全部を堪能するのは難しそうです(⌒-⌒; )
「白熊」可愛いなぁ( ^ω^ )
by ニッキー (2018-07-01 09:25)
バルト三国の象徴派絵画展、日本では見れない展覧会、オルセーならでは、ですね。図録45ユーロは高いけど、「チョルリョーニス」にますます近づきましたね。
by TaekoLovesParis (2018-07-01 15:51)
coco030705 さん、こんばんは!
教科書で出てきたような作品がたくさんあるからハッとします。
夜間開館はやはり狙い目です。待たずに入場できますし、比較的空いてました。
ニッキーさん、こんばんは!
白熊はオルセーの名物作品のひとつですね。
ミュージアム・ショップにもこの作品をモチーフにした商品がいっぱいありました。
Taeko さん、こんばんは!
今回の記事はあえて特別展にスポットを当ててみました。
こうやって自分の知見が拡がっていく?のはちょっと楽しいですね。
by りんこう (2018-07-13 23:07)