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ストラスブールへの道② [2014-15欧州3ヶ国の旅]

2014年12月29日(月) 午後9時47分 ドイツ連邦共和国 Appenweier駅

9番ホームへ
Appenweier駅の9番ホームへ

Appenweierという駅に到着し、ストラスブール行きの列車に乗り換えるべく案内板を確認する。
ストラスブール行きの列車は、どうやら9番ホームから出るらしい。
この9番ホーム。今降り立った駅舎を出て、数百メートル歩かねばならぬ離れたところにある。
雪が舞う中、9番ホームへ向かう。
私と同じように9番ホームを目指す人たちがいたので、迷うことはない。
日本人は私のみ。あとは韓国からの若者の集団。地元住民と思われる人たち。

案内板
案内板

Appenweierで
Appenweierで

9番ホームに着き、電光掲示を確認すると、ストラスブール行きは午後10時08分発となっている。
この時刻は先刻、スマートフォンで確認したのと同じ時刻である。
ということは、遅れがなければストラスブールには午後10時34分に到着するはずである。
そこから予約してあるホテルに向かうとなると、チェックインは午後11時頃になるであろうか…。
これは初日からかなりハードなスケジュールとなってしまった…。

9番ホーム
Appenweier駅の9番ホーム

ストラスブールに向かう列車"SWEG87464"は確か2両という短い編成であった。
定刻に発車。私の緊張もだいぶほぐれてきた。これでもう大丈夫であろう。
車窓からの景色を見ようにも真っ暗でわからないが、列車は雪が舞う中をのんびり進んでいく。
途中、ケールという駅を通る。ここが最後のドイツの駅であるはずだ。
この先、ライン川を渡ればそこはフランス。ストラスブール市内に入るわけである。

やっぱり、このあたりを通ると、普仏戦争や第一次大戦のことが思いだされるのである。
仏独間でその領有をめぐって揺れ動いてきた土地。そこに雪が降っている。
10年くらい前のフランス映画で、「戦場のアリア」というのがあった。
あれは第一次大戦中のクリスマスを舞台にした映画であった。詳しい内容は忘れてしまったが。
そう!クリスマスだ!ストラスブールのクリスマス・マーケットというのも楽しみである。
もう12月25日は過ぎているのだけれども、年内はクリスマス・マーケットが立っているらしい。

ストラスブール到着
ストラスブール駅に到着

さて、そんなことを考えていると、列車は定刻通りにストラスブール駅に到着した。
ガラスで覆われたこの駅舎は遠くから見ると何かの競技場のようなイメージである。
実際は、もともとあった古い駅舎をすっぽりとガラスで覆ってしまったということである。
歴史的な建物にこのような大胆なことをしてしまうフランスである。
もちろん、私には駅舎をつぶさに観察している暇などない。
一刻も早くホテルへ向かわねば。

ストラスブール駅
ストラスブール駅

ストラスブールでは"Appart’City Strasbourg Centre"という宿を渡航前に予約していた。
ホテル予約サイトから予約をしたのである。1泊71ユーロで2泊する予定でいた。
真っ白なストラスブールをスーツケースを引いてとぼとぼと…。寒い…。氷点下何度だろうか。
ストラスブールは過去に訪れたことがあるし、なんとなく余裕をかましていたのである…。
しかし、寒い冬。午後11時近くに街を歩いているのでは勝手が違う。ちょっと迷ったぞ…。
私はタクシーに乗ってしまおうかとも考えたが、ホテルは絶対に徒歩圏内である。
落ち着いて行動し、なんとかホテルに無事到着。危うくしもやけになるところであった。

ストラスブール駅の外観
ストラスブール駅の外観

フロントには黒人の青年が座していて、予約している旨告げると端末を操作しだした。
その操作がなかなか終わらないのである…。これはどうしたことか…。
そして、その青年。操作をやめたかと思うと私にこう言い放った。

「部屋はありません」
「はっ…?」

寒さで依然顔を赤くしていたであろう私。これには唖然呆然となった。
私は確かに予約をしたのであるが…。にわかにはこの事態を呑みこめなかった。
でも、考えてみればもう午後11時なのである。チェックインするには遅い時間ではある。
ホテル到着が遅くなる旨、事前に連絡しておくべきだったのかもしれない。
しかし…。この宣告のなんと非情であることよ…。

青年は何やらどこかへ電話をかけて、交渉をしているようであった。
電話を終えると、向いにあるIbisホテルは部屋があるから今日はそこに泊れと言う。
そして明日の昼にここに戻って来いと言う。明日は部屋があるからと。
なんだか面倒くさいことになってきた。なぜに私はホテル間を往復せねばならぬのだ…。
そんなことしていたら取材の時間が削られてしまうではないか…。
しかし、私には言い返す語学も無ければ時間も無かったのである。
とにかく今日は早く部屋に行って休みたい…。
私は青年の言に従い、向いのIbisホテルに行ってチェックインをしたのだった…。
Ibisホテルのスタッフも事態を承知しているようでチェックイン自体はスムーズであった。
Ibisホテルの部屋に入って時刻を確認する。もう日が変わろうとしていた…。

ホテルの部屋
ようやくチェックイン…
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コメント 9

mimimomo

こんにちは^^
良かったよかった^^ 泊まるところがあって良かったです。
それにしても一泊だけ予約が出来ていたのかしら(。。?
12月下旬、しかもドイツからフランス辺りは緯度も高いですものね~寒かったことでしょう。
by mimimomo (2015-06-20 11:28) 

あとりえSAKANA

どうしたんでしょうね。
予約しているはずが予約がないなんて。
でもホテルがあって良かったですね。
なかったと思うとゾッとします(-_-;)
by あとりえSAKANA (2015-06-20 11:46) 

orange

雪景色が、心地よく感じられる今日の天気(失礼!)
歴史の流れに何度も揺さぶられた地域の冬の旅。
波乱含みの始まりですね。
by orange (2015-06-20 13:16) 

りんこう

mimimomo さん、こんばんは!
オーバーブッキングというやつでしょうか。
それか、予約が全く反映されていなかったか。
午後11時台でこの事態とは、初っ端からこたえました…。

あとりえSAKANA さん、こんばんは!
この時期はクリスマスマーケットがあったりで人気なんでしょうね。
何とかなってよかったです。何とかなるもんです。

orange さん、こんばんは!
確かに今この画像を見るとひんやりしていい気持ちですね。
でも、ほんとうに寒かったのです!
みんな帽子をかぶっていました。僕は帽子なんて持ってきていないし…。
by りんこう (2015-06-20 18:19) 

サンダーソニア

時間が遅いのでキャンセル扱いで 
フリーのゲスト用になったのでしょうねー^^;
ドキドキしてしまいましたが 近いホテルでよかったですね。
by サンダーソニア (2015-06-22 15:43) 

かささぎ

極寒の深夜の異国の街で予約していた宿に泊まれないという事態を想像しただけで…なんだか心が折れそうです(^^;
でも近くのホテルを紹介してくれたフロントの人は案外親切かもしれませんね。
by かささぎ (2015-06-22 21:19) 

りんこう

サンダーソニアさん、こんばんは!
やっぱり遅すぎましたね。大丈夫かなと思ったんですが。
以前台湾でもこういうことがありました。でもなんとかなるもんです。

かささぎさん、こんばんは!
深夜、寒い中をスーツケースを引きずり、もうひとつのホテルへ…。
私は何やってるんだろう…。とか思ってしまいましたが…。
まあ、いいネタ?にはなりましたよね。たぶん。
by りんこう (2015-06-22 23:30) 

desidesi

なんか、超寒そうだし、旅行って言うより、サバイバルっぽい。
命がけの取材ですね〜♪ (๑◔‿◔๑) 面白いです。
by desidesi (2015-06-24 13:31) 

りんこう

desidesi さん、こんばんは!
いやいや、不安ではありましたが大丈夫ですよ。
ちゃんと人もいますし、ほんとうにどうしようもなくなったら誰かに助けてもらったでしょう。
by りんこう (2015-06-24 22:42) 

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