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聖オレフ教会 [2011バルト海沿岸5ヶ国の旅]

2011年5月3日(火)、現地時間 午前11時30分、エストニア共和国 タリン 旧市街

タリン旧市街
タリン旧市街

今度は聖オレフ教会という教会へ行ってみることにした。
この教会。かつては世界一の高さを誇る建造物であったという。
現在、世界一高い建造物と言えばドバイにあるブルジュ・ハリファであるが、
西暦1549年から1625年までの間、世界一高い建造物だったのが聖オレフ教会であったらしい。
当時の高さは159メートル。その後、落雷があったりして、現在の高さは123.7メートル。
それでもタリンの旧市街の中では、依然最も高い建造物として残る。

聖オレフ教会

聖オレフ教会

ちなみに、Wikipediaの英語版では世界一高い建物の変遷が載っていて、見ると面白い。
これによると、なんと1311年まで世界一高い建物だったのがクフ王のピラミッド。
1311年にイングランドのリンカン大聖堂がピラミッドを抜いて世界一となる。
このリンカン大聖堂の記録を抜いたのが、今から訪れる聖オレフ教会ということらしい。
その後、ストラスブール大聖堂、ケルン大聖堂、エッフェル塔などが世界一高い建造物となった。
ブルジュ・ハリファは828メートル。人類はどこまで高い建造物をつくる気なのだろうか?

ティケット
聖オレフ教会 塔に上がるティケット

話が逸れたが、かつて世界一だったこの教会の塔に上ってみるのも悪くない。
確かに私は高所恐怖症であるし、高いところに上るのは体力を消耗するわけであるが、
こんな過酷な取材の後半においても、幸い私は高いところに上るだけの気力があった。
ラトビア共和国、リガの聖ペテロ教会の塔に上ったのが3日前のこと。
あの時はエレベーターで楽々と塔に上がることができたが、そういうのは稀なことである。
聖オレフ教会の塔に上がるには2ユーロの銭を払う。先には延々と螺旋階段が続いているようだ。

聖オレフ教会内部
聖オレフ教会聖堂内

塔に上がる前に、聖オレフ教会の聖堂内に入ってみることにした。ここに入るだけなら無料である。
聖霊教会が中世の匂いを漂わせていたのに対し、ここはさほど歴史的な気配は感じない。
ぐるっと、聖堂内を一周し、こんなものかと外に出て、いよいよ螺旋階段へ。
険しい階段である。手すりとして壁際にロープが設えてある。これを掴んでひたすら上を目指す。
ラトビア、エストニアではあまり日本人を見なかったが、エストニアでは何人か日本人を見かけた。
やはりフィンランドから近く、アクセスしやすいのであろう。このときも階段を上る日本人がいた。

螺旋階段
螺旋階段

螺旋階段の途中
螺旋階段の途中。休憩できます

この先ですこの先に良い景色が
この先に良い景色が…

螺旋階段を登り切ったところに、勾配が急な木製の階段がある。
これを上がれば、タリンの旧市街の絶景を望むことができるわけであるが、やはりこの高さは恐い。
通路の板も心もとない。これでは足がすくんで動けなくなってしまう人もあるかもしれない。
それでも、せっかくはるばるやって来た。確かにこわいのだが、塔の展望空間を恐る恐る一周…。
高所の恐怖と美しい景色が私の脳内でないまぜになる。そして、海の方を眺めてみる。
あの先に今回の取材のゴール、フィンランド共和国の首都、ヘルシンキはあるのだな…。

こわい

こういうところを歩きます

海の方
海の方

今まで教会の塔の類に上ることに積極的ではなかったが、上ではやっぱりよい景色が待っていた。
しかし、上ったということは下らなくてはならないわけで、せっせと螺旋階段を下る。
下る途中、上って来る人とすれ違ったが、こういう螺旋階段は狭いことが常である。
ちょいと太めの人なんかが通る際には、私は壁にへばりつくような態勢にならなくてはならない。
皆、険しそうに階段を上って来るが、絶景を期待している表情がこぼれているようにも思える。
皆さん。頑張って展望台を目指してください。きっといい景色があなたを待っていることでしょう。

良い景色

良い景色の後は昼食をとることにした。聖オレフ教会から割と近い"ULVI KOOK"というところへ。
ここはとても家庭的なレストランであった。なかなか居心地がよい。白魚の料理とビェールを注文。
エストニアはリトアニアに比べ、断然物価は高いが、割合安くおいしい食事をいただくことができた。
ビェールを注いでくれた店員の笑顔に見送られ、レストランを後にする。時刻は午後2時前。
ほんとうは旧市街以外にも取材をしたかったのだが、残念ながら、もうそこまでの余裕はない。
短い滞在ではあったがタリンとお別れして、最後の国フィンランドに向かうことにしましょうか…。

レストラン
レストラン"ULVI KOOK"

食べたもの
食べたもの。魚料理9.59ユーロ。ビェール3.2ユーロ
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コメント 19

38kicks

高所恐怖症の人にはちょっとつらそうな螺旋階段と展望台ですね。いい景色にもテンションが上がりきらない感じが文章から感じられますねぇ。
by 38kicks (2011-09-01 05:50) 

mimimomo

おはようございます^^
お、お、おおおお面白そうな階段~わたくし向きですね^^
でも螺旋階段って上がりにくいですよね。階段の幅が楔形とでも言ったらいいか
柱側は狭いでしょ、あれが歩きにくいです。
上がってみれば絶景ですね~
食事も割安で召し上がれて、旅の最終章としては最高ですね^^
by mimimomo (2011-09-01 08:36) 

まつき

絶景は望みたいけど、そんな所は絶対歩けません~(>_<)
しかも自分の体重でバキとか折れたら・・とか考えると、
一歩も足が出ませんーーー(^◇^;)
by まつき (2011-09-01 13:42) 

yakko

こんばんは。スゴイ螺旋階段ですね。
苦労して登れば絶景が待ってますね〜〜〜(^。^)
by yakko (2011-09-01 20:53) 

ZOO

いつもご訪問ありがとうございました。
なんか疲れてしまいました。
by ZOO (2011-09-01 21:40) 

りんこう

38kicks さん、こんばんは!
あ。ばれました?いい景色なんですけれど、こわいんですよやっぱり。
へっぴり腰で展望台の空間を歩いていたと思います。

mimimomo さん、こんばんは!
柱側は踏み場が狭まってますから危ないですよね。
そういうところですれ違ったりするものだから、ほんとうに狭いです。
また、多くの人が昇降したから階段がすり減っていて、歴史を感じさせます。
旅はまだまだ?フィンランドが待っています。いろいろありました…。

まつきさん、こんばんは!
僕も高いところはほんとうに苦手で、歩道橋すらこわいんですよ。
飛行機は大丈夫なんですけれどねえ。不思議なんですが…。
でも、自分の体重で板が折れたらある意味ショックですね…。

yakko さん、こんばんは!
絶景を望むには苦労しなければならないのです。
その苦労の分だけ感動もひとしお。といいたいところですが、こわいのですよ。
いい景色なんですが、こわかった…。

ZOO さん、こんばんは!
こちらこそありがとうございます。なかなかコメントできずにすみません。
また、遊びに来てくださいね。待ってますよ。
by りんこう (2011-09-01 22:23) 

pandan

おいしそうなお魚料理ですね、
いつも訪問ありがとうございます。
by pandan (2011-09-02 07:27) 

PopLife

美味そう!
by PopLife (2011-09-02 16:38) 

ゆう

高いところ。。好きです。。
しかも、こんなデンジャラスな。。。((o(^-^)o))
by ゆう (2011-09-02 18:32) 

りんこう

pandan さん、こんばんは!
このお魚料理はマッシュルームソースがかかっているのですよ。
なんとなしに入ったレストランでしたが、なかなかいい所でしたね。

PopLife さん、こんばんは!
おいしそうですよね。そしておいしかったのです。ぜんぶ平らげました。

ゆうさん、こんばんは!
高いところ平気なんですか?すごいですね~。
僕が今までで一番こわかったのは中国の司馬台長城。万里の長城です。
長城までロープウェイで行ったのですが、これがもうおそろしくておそろしくて…。
今までこのロープウェイで事故が無かったのか?と思わず考えてしまいました…。
by りんこう (2011-09-02 22:54) 

サンダーソニア

動けなくなる自信があります。
by サンダーソニア (2011-09-03 08:48) 

hirosan

nice!ありがとうございました。

苦手だが克服しなければ絶景は望めないですね!
登りつめた後の景色に達成感ありでしたね♪
by hirosan (2011-09-03 14:48) 

orange

手作り感の強い屋根の上の回廊。
大丈夫!って念ずるより仕方ありませんね。
レストランの雰囲気がとても素敵ですね。
お食事もおいしそうです。
by orange (2011-09-03 23:05) 

りゅう

素晴らしい景色!
恐怖と疲労を克服した人だけが味わえる開放感ですね♪
でもあの足場はちょっと怖いなぁ。
屋根修理の職人さんが片付け忘れちゃったみたいな。。。
高いところに上る前にはビェールはなかなか口にできませんよね。
素晴らしいお料理とともに呑むビェールのお味は格別だったことでしょう。(^_^)
by りゅう (2011-09-05 00:00) 

りんこう

サンダーソニアさん、こんばんは!
この時も塔にのぼったのはいいけれど、動けなくなっている人がいましたよ。
景色はすばらしいのですけれどね…。

hirosan さん、こんばんは!
螺旋階段を上っている時は外が見えないので平気なんですが、
展望台にたどり着くと俄然こわくなります。
でも、おっしゃる通り、このこわさを克服しないと絶景は望めないのですよね。

orange さん、こんばんは!
正直こんなこわい展望台だとは思わなかったので、
見た瞬間固まってしまいました。ウソだろ…という感じで。
意を決して展望台を一周したのでした。

りゅうさん、こんばんは!
りゅうさんは例えが面白いですね。確かに職人さんが忘れたみたいですね。
ビェールですが、飲んで上がると気が大きくなっていて平気かもしれません。
いや、それはやっぱりとても危険ですね…。
by りんこう (2011-09-07 21:41) 

カエル

教会の「こんなところ歩きます」は怖そうですね~。よく歩きました!
やっぱ高いところから見てみないと!ですね。
お料理もおいしそうな気がする!
by カエル (2011-09-08 13:34) 

りんこう

カエルさん、こんばんは!
あらためてこの写真を見ると、よく歩いたなと思います。
まさに手に汗握る感じですね。でも、よい景色でした。
レストランはふらっと入ったところでしたが、なかなか良かったですね。
by りんこう (2011-09-11 18:05) 

Kitagawa

りんこうさん、初めまして。
タリンの旧市街の情報を検索していて辿りつきました。
世界一高い建物の移り変わりについては考えたことも無く、勉強になりました。ブルジュハリファにはまだ行ったことが無いので、近々足を延ばしてみようと思います。
東南アジア、私も好きなエリアです。今後もブログを覗かせていただければと思います。
更新を楽しみにしています。

by Kitagawa (2014-02-23 19:31) 

りんこう

kitagawa さん、こんばんは!
タリンの旧市街は数時間しかいなかったのですが、いいところでした。
5月でも早朝は寒かった…。思わずカフェに入ったことを思い出します。
世界一高い建物の変遷。こういうの面白くて好きなんです。
kitagawa さんもたくさん旅されているようですね。
僕もkitagawa さんのブログ、定期的に覗かせてもらいますね!
by りんこう (2014-02-23 22:21) 

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