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ポンピドゥー・センター [2010欧州5ヶ国の旅]

2010年5月3日(月)、現地時間 午後5時7分、パリ Chatelet 駅

クリニャンクールの蚤の市でさしたる収穫も無かった私は、メトロ4号線でパリを南下。
Chatelet 駅で降り、地上に出るとサン・ジャック塔が聳えていた。
時刻は午後5時を回り、いよいよ取材の時間もいよいよ残り少なくなってきた。
この残り少ない時間で私は今からポンピドゥー・センターへ向かおうとしている。
ポンピドゥー・センター内にある国立近代美術館は午後9時までの開館。今からでも十分鑑賞可能。
ここもパリ・ミュージアム・パスがあれば入場ができる施設である。

サン・ジャック塔教会
(左)サン・ジャック塔 ここでパスカルが気圧の実験をしたらしい
(右)ポンピドゥー・センターに向かう途中の教会にて 昔からの宗教画と現代芸術の同居

私はパリは何回か訪れたが、国立近代美術館は1度訪れたのみであった。
やはり難解な印象のある現代美術よりはルーヴル、オルセーの方に足が向かってしまうのである。
しかも、1度訪れたその時も十分な鑑賞時間が取れたとは言い難かったのである。
そんなわけで、今回はじっくり国立現代美術館を観賞してやらんという気持ちでいる。
さて、ポンピドゥー・センター内に入ると、北野武監督作品の映画のポスターが。
センター内にある映画館で北野武監督特集をしていたのだった。

ポスター
北野武監督特集

エスカレーターで国立近代美術館のあるフロアへあがって行く。
この近未来的なエスカレーターの雰囲気はフジテレビのお台場のビルのそれと似ている気がする。
それはそれとして、美術館に入場した私はまずは常設展示から鑑賞することにした。
私が訪れた時は"elles"展という特別展が催されていたが、これは後で鑑賞することにしよう。
最初はピカソやブラックとか。私はこれらの芸術を理解しているわけではないけれど、
これらは、まだ馴染み深い。これから先には奇妙奇天烈なオブジェが私を待ち受けるのだ。

ポンピドゥー・センター
ポンピドゥー・センター

珍妙なオブジェ。それらを理解するのはむつかしいことだろう。
まあ、それ以前の芸術も理解しているわけではないのだけれど、それらはとっつきやすいのである。
一方、現代美術は…。私はおかしなものを創る人がいるのだなあ。とこれらを面白がることにした。
子供たちが集団で鑑賞に来ている。彼らのほうがきっと面白がることには長けているだろうなあ。
海外の美術館に行くと、子供たちが集団で鑑賞している光景にはよく出くわす。
私は、こんな風にして集団で美術館に行ったことなどあったかなあ…。

子供たち
鑑賞する子供たち

ピカソ
ピカソの作品

絵画作品であれば、まだ、とっつきやすくはある。
それらは何が描かれているかが理解できなくとも、額の中のキャンバスの中で展開している世界。
そのような形式の中で展開されている限り、少なくとも「あ『絵』なんだな。ははは」とわかる。
しかし、その枠を逸脱した奇妙な作品は、もはや最前蚤の市で見たガラクタにも見えてしまう。
そこに偶然性とやらが導入されたりしていて、キツネにつままれたような気にもなる。
私はそれらの珍妙なオブジェをしかめつらしく観ることはせず、ただただ面白がってやった。

ピカビアなど
いちばん左のヘンな頭部はラウル・ハウスマン作
吊るされているヘンなものは「帽子掛け」マルセル・デュシャン作
右のヘンな絵画作品はフランシス・ピカビア作

デュシャン
デュシャンの「帽子掛け」。既存の製品にサインをしただけ。有名な「泉」と同じですな

鑑賞時間に関しては、今回はたっぷりとることができた。ゆっくりとほとんどの展示室に足を運んだ。
ルーヴルと違い、ここはさほど混雑もしていないので、よい鑑賞環境である。
ただ、現代美術には詳しくないので、作者名のプレートを見ても知らぬ名が多かった…。
下に載せた3つの画像に写っている作品の作者も忘れてしまった…。
今回は個別の作品に対する私の想いも記事にせず、非道い記事だけれど、面白かったですよ。
次回は特別展示"elles"展…。これは…。やっぱりアートの最先端を理解するのはむつかしい!

誰の作品だったか…①
誰の作品だったか…①

誰の作品だったか…②
誰の作品だったか…②

誰の作品だったか…③
誰の作品だったか…③
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コメント 11

Silvermac

フランスは美術館が多いでしょうね。
by Silvermac (2010-12-04 22:04) 

orange

ポンピドゥーセンター。設立された頃は色々と
言われたものですが。今はそれなりに"歴史的建造物"になりつつ
ありますね。…卒論を書いたころが懐かしいです^^?
by orange (2010-12-04 22:21) 

nyankome

ここがポンピドゥー・センターなのですね。
モダン・アートは国立国際美術館でときどき見ますが、不安な気分になるものは苦手です。
by nyankome (2010-12-04 22:24) 

mizukami-takuya

はじめまして~


懐かしい・・・

私もポンピドゥーセンターへ行きました!!!

2007年だったかな・・・

また、ちょくちょくブログを覗かせていただきます。
by mizukami-takuya (2010-12-04 22:34) 

Mineosaurus

前の広場で若い頃わけも分からずダンスの輪に入って踊っていたことがあります。
by Mineosaurus (2010-12-04 22:58) 

てんとうむし

現代美術は、私も面白がって「ヘンだ」「わからない」と言いながら冷やかし半分に観るのが好きです(笑)
でも、ときどき心臓をわしづかみにされるような作品に出会って立ちすくむことも。。。
by てんとうむし (2010-12-04 23:13) 

yuzuhane

ポンピドウセンター外から眺めるだけで、美術館に踏み込んだことがありません。現代美術は表現の幅も広いのでしょうか・・・なかなかついていくのが大変そうですね。今回ビクトルユーゴーの記念館に初めて行きましたが、やはり子供たちの集団(幼稚園生くらいに見えました)と会いました。早くから芸術作品に触れられる環境があるのは素晴らしいことですね。
by yuzuhane (2010-12-04 23:43) 

mimimomo

おはようございます^^
現代芸術作品・・・ただ『う~~~ん』と唸るのみ。
子供の教育の仕方が日本と欧米諸国は違うのでしょうね。
アメリカでも『field education』と言うのが偶にありましたよ。
こう言うところに見学に行ったり、遺跡発掘に行ったり・・・
良い事ですよね。
by mimimomo (2010-12-05 07:28) 

TaekoLovesParis

ポンピドーは好きで、5回くらい行ったけれど、この前行ったのは2年前。
展示も変わってるのが、りんこうさんの写真からわかりました。
①、②、③、どれも見覚えがありません。
ピカビアの「調教師」は、ユーモラスで好きな絵なんですよ(笑)。
これも2年前は、デュシャンのそばじゃなかったし。
草間弥生さんの作品、ありましたか?
by TaekoLovesParis (2010-12-07 00:46) 

Inatimy

ポンピドゥーは昔々に1回行っただけで、引っ越してからはブランクーシのアトリエに行っただけかな。
昔のアートも現代アートも、作者の意図とはきっと全く違うだろうなぁ・・・と思いつつも、
好き勝手に解釈して楽しんでます♪ 
で、誰の作品だったか・・・って私もいつも思ってると、有名な人だよ、ってツッコまれたりして・・・。
by Inatimy (2010-12-08 19:53) 

りんこう

Silvermac さん、こんにちは!
美術館は多いですよ。あと博物館も。
行ったことのない、かなりマニアックな博物館もまだまだあります。

orange さん、こんにちは!
orange さんの卒論は建築だったのですか?
ポンピドゥーはレンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースの設計ですね。
エッフェル塔も最初はいろいろ言われたみたいですからね…。

nyankome さん、こんにちは!
現代芸術は不安な気持ちになるものも多いですね。
それは作者の意図が見事に成功したということなのかもしれませんが。
やっぱり、観て面白いもののほうがいいですね。

mizukami-takuya さん、はじめまして!
僕も最初にポンピドゥーに行ったのが2007年でしたね。
閉館間際で慌ただしかったのですが、今回はじっくり鑑賞できました。

Mineosaurus さん、こんにちは!
コメントに笑ってしまいました。何をされていたんですか?

てんとうむしさん、こんにちは!
そうですね。わけがわからないでも、不安な気持ちになったりする作品があります。
冷やかし半分で巡回していても、ふとそういう作品にぶつかる。
作品の力ということなんでしょうか。

yuzuhane さん、こんにちは!
ユーゴーの記念館は行ったことがないのです。
どこだろうと調べてみたら、ヴォージュ広場のあたり。
ああ、確かにユーゴーが住んでたことを示すプレートがあった気がします。

mimimomo さん、こんにちは!
日本だと美術館の鑑賞とかあまりないですよね。今はどうだか知りませんが。
修学旅行で京都、奈良に行って仏像を観るみたいな感じなのかな。
ちょっと違うか…。

Taeko さん、こんにちは!
さすがですねTaeko さん、5回もポンピドゥーとは。
ピカビアの作品はなるほど確かに「調教師」。
「調教師」の鼻がカールしているのがよくわかりませんが…。
草間彌生さんの作品はしっかりチェックしましたよ!

Inatimy さん、こんにちは!
ブランクーシのアトリエもすぐそばですね。こちらは行ったことがありません。
作者の意図というのはもはやわからないですね。
評論家の解釈ですら本当に正しいのかわかりませんからね。
by りんこう (2010-12-11 16:59) 

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