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Hotel Evropa [2009中欧2ヶ国の旅]

2009年5月1日(金)、現地時間 午後9時30分、プラハ Hotel Evropa

今から私がチェックインしようとしているHotel Evropa とはどんなところかというと。
・1889年、建築家Bělsky によって建てられた歴史ある建物である。
・その後、1903~05年にかけて今のようなアール・ヌーヴォー様式に改築。
・その時に参加した建築家はBendelmayer、Hübschmamm、Letzel である。
と、これは現地で得た小案内に書いてあったことなんだけれども、
この内、Letzel という人は日本に大いにかかわりがあった人物のようである。

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ヴァーツラフ広場

Letzel(ヤン・レツル)は広島の産業奨励館を設計したチェコの人物なのである。
この産業奨励館は1945年原爆が投下されたことにより現在では「原爆ドーム」として残る。
レツルは1907年に来日して、日本に多くの建築を残したようだが、
広島の産業奨励館のように、それらのほとんどが戦災・災害で失われてしまったらしい。
そのレツルが来日前にプラハで建築に携わった建物のひとつがここHotel Evropaなのである。

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(左)Hotel Evropa 案内 (右)料金体系

Hotel Eveopa は隣にはカフェーが併設されており、入口が少々わかりにくかったが、
恐る恐る建物の中へ入ると、レセプションがあり、おっさんが座っていた。
私は渡航前にインターネットを通じ予約していたので、その際の確認メールを提示。
すると、おっさんは宿泊料金形態を一通り説明。現金で支払うと10%オフ。早速支払った。
ちなみに宿泊料はシングル、風呂なしで1泊1100チェココルナ。日本円で5500円ほどか。
これが現金で支払うと990チェココルナ、5000円弱となる。由緒ある建物にしては安く泊まれる。

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今回の取材ではまずここに1泊するのである。そして明日早朝にはチェックアウトである。
おっさんから部屋の鍵を渡される。509という番号の部屋の鍵。エレベーターで上階へ。
このエレベーターがまるで何かの舞台装置のような感じの代物で焦ってしまい、
更には、このエレベーターを出て「5」のフロアーに着くと廊下は真っ暗であり、不安になった。
その暗い中「509」の部屋を捜しあて、鍵を二重に回しドアーを開け室内へ。

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室内

中はとても広い部屋であったが、このホテル。壮麗な外観と打って変わって内部はボロい。
部屋を歩いてみたが、床がぎしぎし鳴る。設えられた電話もいつの電話なんだという電話。
確かに渡航前、このホテルの評価をネット上で調べてみたが、芳しいものではなかった。
そのわけを得心したが、ロケーション的には便利なところだし、安価で泊まれる。
ここが歴史的建物であることには変わりないのだし、泊まったことはいい話の種にはなろう。

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室内の電話

部屋でしばし休んだ後、ヴァーツラフ広場をぶらぶらと歩いてみた。
午後10時を過ぎているが、多くの人が行きかい騒がしい。
路上で売っていたホットドッグを購入し、パクついて今宵の夕食とした。
国立博物館には何やらメッセージの光が投影され空に向かってスクロールされている。
ああ、今回の取材最初の晩。プラハである。私はビェールを呑みたくなってきた。
しかし、今からビアホールに行くには時刻も遅くなりすぎている。

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ホットドッグ

そうだ、Hotel Evropa に併設されたカフェーに行こう。ここでビェールを呑もう。
と、私はカフェーに陣取ったのだが、待てども待てども接客してこない。
痺れを切らして店員を呼んでみたが、順番ですからみたいなことを言っている。
さらには、もうそろそろ閉店ですよ。とかぬかしている。なんなんだよ。私はカフェーを出た。
ホテルのフロントで缶ビェールを売っていたので、チェックイン時のおっさんに声かけて購入。
部屋に戻ってこの缶ビェールを呑み、取材1日目終了。チェコ最初のビェールは缶ビェールか…。

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缶ビェール、バドワイザー
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pistacci

写真でみると、かわいらしいホテルですね。家具は年季が入っていそうですが、まぁ、それもまた旅の醍醐味!?
by pistacci (2009-06-07 22:46) 

りんこう

pistacci さん。こんばんは!
このホテルはボロいということは旅行前から聞いていたのですが、
確かにその通りでした…。ははは。
でも、このホテルは激動の20世紀を見守って来たわけで、
そういうことを考えたら、ちょっと特別な感慨も湧いてくるような気がします。
まあ。僕はひとりで休むことができればいいので、ここで充分でした。

by りんこう (2009-06-07 22:55) 

YUYA

こんばんは、いつも見てくださってありがとうございます。
この電話、すごい!みたことないかんじですね。
でもこのホテル、結構味があるような。
たくさん旅していいですね!
by YUYA (2009-06-08 01:36) 

りゅう

電話の台とビールを置いたテーブルのデザインは一緒のようですね。
シンプルな部屋ですが、とても落ち着いた雰囲気が感じられます。
建物の歴史に思いを馳せつつ、旅の始まりを、再訪を祝い、
部屋でのんびり呑むというのもなかなか味わい深いのではないでしょうか。
今後の展開が楽しみです♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
by りゅう (2009-06-08 21:14) 

りんこう

YUYA さん。こんばんは!
よく言えば「味がある」んですが、まあボロいです。ははは。
エレベーターがすごかったですね。笑いそうになってしまいました。
いい画像が無いので載せられないのが残念です。

りゅうさん。こんばんは!
さすが細かいところまでチェックされてますね。
確かにこのホテルが面した広場では様々な事件があったわけですからね。
そういう歴史に思いをはせるにはちょうどよいくたびれ具合かもしれません。
この時は今回の旅がうまくいくかでまだドキドキでしたね。

by りんこう (2009-06-08 22:57) 

いっぷく

大通りに面しているんならたぶんここに泊まってますよ。
歩きながらホテルを探していて外観に惹かれました。
でもあまり良くなかったのかな、2泊ぐらいで移動しましたが。

by いっぷく (2009-06-10 17:18) 

りんこう

いっぷくさん。こんばんは!
たぶんいっぷくさんもここに宿泊されたのでしょうね。
印象的な外観だし、あまり良くなかった。ということだし。ははは…。
by りんこう (2009-06-10 22:15) 

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